【橿原市昆虫館だより】赤い模様の理由は?「シロオビアゲハ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
奈良
動物園だより
2022.04.11

【橿原市昆虫館だより】赤い模様の理由は?「シロオビアゲハ」

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シロオビアゲハ

 

学名:Papilio polytes

英名:Common Mormon
チョウ目 アゲハチョウ科
生息地:南西諸島(トカラ列島以南)、台湾、 中国南部、東南アジア、インド

オスのシロオビアゲハ

オスの見た目は 名前の通り

シロオビアゲハの幼虫は、他の多くのアゲハチョウと同じような模様をしているアオムシです。冬でも温度の管理をすれば成虫になりやすいため、全国の昆虫館でよく飼育されています。卵から成虫までは1カ月半ほどかかります。

成虫は、はねを広げると7〜8㎝くらいの大きさで、日本に生息するアゲハチョウの中では、小型の種類になります。成虫のオスは、白い帯模様が後ろのはねにあり、名前の通りの姿をしています。メスの模様は2種類あります。1つは、オスとそっくりな姿をしているもので、シロオビ型といいます。もう1つは、はねの黒い色が少しうすく、白い部分が帯模様にならずに、赤い模様が大きく目立つもので、ベニモン型といいます。

シロオビアゲハ(シロオビ型メス)

シロオビアゲハ(ベニモン型メス)

赤い模様の理由

ベニモン型のメスの赤い模様が目立つのは、ベニモンアゲハに似せるためと考えられています。ベニモンアゲハは体内に毒を持ち、鳥などから身を守っています。

これが、ベニモン型のメスがベニモンアゲハに似せている理由です。この2種類はとてもよく似ていて、見間ちがうほどです。でも、敵におそわれなかった場合、体に負担がかかっているのか、シロオビ型と比べてベニモン型は寿命が短いといわれています。

どちらの型が多いかは、同じ場所にベニモンアゲハがどれだけいるかによって変わります。

かしはらしニュース

スジグロカバマダラの幼虫

植物が育ちにくい冬は、手作りのえさを一部の種類のチョウの幼虫にあたえています。本来食べる葉っぱとはちがうため、幼虫の種類や状態によってはなかなか食べてくれず、健康をくずしてしまうこともあります。でも、栄養満点なのでしっかり食べてくれると、大きなチョウになります。


写真提供:橿原市昆虫館

橿原市昆虫館
奈良県橿原市南山町624
TEL:0744-24-7246
https://www.city.kashihara.nara.jp/article?id=5c52229d65909e2ebea90610
協力・監修/橿原市昆虫館

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エコチル編集部

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