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みんなは、森がどんな働きをしているか知っている?私たちにとって、森は大切なもの。 今回は、森と私たちがどんな関わりをしているか、見ていこう。
日本に森はどれくらいある?
日本は国土の約70%が森林で、森林率は世界第3位なんだ。長野県内にも森林がたくさんあるよね。では、森はどんな働きをしているのか、考えたことはあるかな。
落ち葉などで作られたふかふかした土は、水を貯めてくれるよ。しっかりとはった根っこは、土がくずれないように守ってくれる。森はたくさんの生き物のすみかでもあるよね。そして木は、地球温暖化の原因である二酸化炭素を吸収してくれる んだよ。
元気な森を育てよう
左のキーワードにあるように、木は光合成をして大きくなりながら、二酸化炭素を取りこんで酸素を出すよ。地球温暖化を防ぐために、木にたくさんの二酸化炭素を吸収してもらうことは、大切なことなんだ。
地球温暖化を防ごうと、世界が決めた2020年以降の取り組みを「パリ協定」(左のキーワード)というよ。パリ協定でも、二酸化炭素の排出量を減らすために、この木の働きを取り入れているんだ。
では、木はどれくらいの二酸化炭素を吸収してくれるのだろう。例えば、車1台が1年間に排出する二酸化炭素を、スギ160本が吸収してくれるよ。また、長野県上田地域の森林(民有林)は、車約4万5千台分の1年間の二酸化炭素を吸収してくれることが分かっているんだ。
木の樹齢などによって、吸収する二酸化炭素の量も変わるんだって。どんどん大きくなる若い木ほど、たくさんの二酸化炭素を吸いこんで、大きく育つと次第に二酸化炭素を吸収する量は少なくなっていくよ。
若い木から大きくなった木までそろったバランスの良い森は、たくさんの二酸化炭素を吸収し続けてくれるんだよ。そのためにも、木を切ったり手入れをしたりしながら、元気な森に育てていくことが大切なんだ。
長野県の取り組み「にぎやかな森プロジェクト」
長野県の森林面積は日本3位。たくさんの森がある県なんだ。 元気な森を育てるために、長野県上田地域で始まった取り組みを紹介するよ。
長野には放置された森がたくさんあるんだ。放っておくと木は育ちにくくなって、森にとっても良くないよ。そこで、令和3年に上田地域で始まったのが「にぎやかな森プロジェクト」。生き物がたくさんいて、人もたくさん利用するような、にぎわいのある森を目指した取り組みだよ。
SGEC認証を知っているかな。SGEC認証とは、森林に暮らす生き物を守りながら木を切るなど、持続可能な方法で森林を活用する認証のこと。「にぎやかな森プロジェクト」は、SGEC認証森林で行われているプロジェクトなんだ。
このプロジェクトには、市町村や民間企業、団体、NPO、研究機関など上田地域のさまざまな人が参加しているよ。約1万haある森で、間伐や切った木の利用、植樹、二酸化炭素吸収量の調査などを、たくさんの人といっしょになって活動していくんだ。
自分の住む場所にある森を大切にすることは、地球温暖化を防いだり生物多様性を守ったりと、地球の環境問題の解決にもつながるんだよ。
森や木のことを知ろう
正しいと思うことに◯を付けてみよう。クイズの答えはこの記事の下にあるよ。
意外と身近にあるよ。木を使った建物。
佐久市や上田市では、木を使った木造校舎や体育館が増えているよ。木のやわらかなはだざわりや風合いは、私たちを落ち着いた気持ちにしてくれるよね。調湿効果といって夏や冬でも湿度を調整してくれる機能があるから、気持ち良く過ごすことができるんだ。齋藤木材工業株式会社では、カラマツをはじめ、長野で育った木をできるだけ使った木造の建物を造っているよ。日本の木を使うことは、人にも地球環境にも良いことだよ。
クイズの答え:2、4、5、6
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。