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円山動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介します。
トガリネズミ
真無盲腸目/トガリネズミ科
【生息地】温帯から寒帯の森林や草原
円山動物園には22頭います。
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北海道で生きる世界最小のほ乳類
トガリネズミは、とても小さなほ乳類です。とがった鼻と小さな目が特徴で、名前にネズミと付いていますがモグラの仲間です。実は私たちの身近な所に暮らしていますが、生態については多くがなぞに包まれています。
北海道には在来種4種が生息しており、トウキョウトガリネズミは世界最小のほ乳類で、大きさは手の親指ほど。体長は約4・5~4・9cm、体重は約1・8~2・2g。砂浜や草の上などで暮らし、絶滅の心配がされています。
オオアシトガリネズミは日本で最も大きな種で、札幌にも生息しています。体長は約5~10 cm、体重は10g前後。モグラのような大きな手が特徴で、穴をほって地中で暮らしています。その他、地表で暮らすエゾトガリネズミと、ヒメトガリネズミがいます。
世界最小のほ乳類「トウキョウトガリネズミ」
主に地中で暮らす「オオアシトガリネズミ」
円山動物園で世界初!ヒメトガリネズミの出産
円山動物園では、トガリネズミの生態を明らかにするため、昨年6月から北海道大学、東海大学と共同で研究を始めました。昨年9月には、ヒメトガリネズミ2頭が出産しました。飼育下での出産は世界初です。
トガリネズミはハンティング能力が高く、素早い動きで自分より大きな虫などもつかまえます。体に持っている毒で獲物をまひさせるともいわれています。研究を始めて、えさをすみかに貯めることが分かりました。また、超音波を利用していることも考えられ、コウモリの研究者と研究を進める予定です。なぞの多いトガリネズミの行動や繁殖などを知ることで、生物の保全につなげていきたいと考えています。
ヒメトガリネズミの赤ちゃん
まるやまニュース
円山動物園がエコチルライブに出演!
YouTube生配信番組エコチルライブに円山動物園が出演するよ。世界最小のほ乳類「トガリネズミ」について、飼育担当者が解説。今は一般公開していないので、この機会にぜひ動いている姿を見てね!みんなからの質問にも答えるよ。
・エコチルライブ配信日
3/19(土) 10:00から
円山動物園からの生中継は10:43ごろから
>>>こちらからアクセス
教えて! 飼育員さん
飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!
質問
身近に絶滅危惧種の動物っているの?
答え
コウモリは世界に約1,000種類以上も確認されていて、家の軒先や洞窟などさまざまな所にすんでいます。札幌にも数種類のコウモリがいて、その中のヤマコウモリは絶滅危惧種に指定されています。ヤマコウモリは北海道にいるコウモリの中で一番大きく体重は50gぐらい。円山動物園では保全のために生態などの調査に取り組んでいます。札幌の中心部にある北大植物園でも、夏の日没時には飛んでいる姿が見られるかもしれません。
札幌市 円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
TEL. 011-621-1426
http://www.city.sapporo.jp/zoo/
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。