【鶴岡市立加茂水族館だより】水槽で育った「パルモ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
山形
動物園だより
2022.01.20

【鶴岡市立加茂水族館だより】水槽で育った「パルモ」

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今月のどうぶつ:パルモ

学名:Rhizostoma pulmo
刺胞動物門 鉢虫綱 根口クラゲ目 ビゼンクラゲ科
生息地:南ヨーロッパ

英名では「バレルジェリーフィッシュ」と呼ばれます(バレル=たる、ジェリーフィッシュ=クラゲの意味)。大きなたるを連想させる姿をしています。成長するとかさのふちがすみれ色に色づきます。


パルモは繁殖させて育てています。

水槽で育ったパルモ

ほとんどのクラゲは、姿や形を変えて一生を過ごします。水中をふわふわとただよう「クラゲの世代」、岩などにくっついて生活する「ポリプの世代」があります。「クラゲの世代」は有性生殖で、精子と卵子を作り増えていきます。一方、「ポリプの世代」は無性生殖で、クローンを作って増えます。

加茂水族館では、オーストリアのシェーンブルン動物園の協力により、パルモをクラゲの成長段階であるポリプから繁殖させています。生まれたときは2mmほどの大きさですが、えさを豊富にあたえるとみるみる大きくなります。現在水槽では、傘が30㎝くらいの大きさに育ったものもいます。パルモは野生では60cmほどの大きさですが、まれに90㎝ほどまで大きくなるものもいます。

「クラゲ世代」と「ポリプ世代」の変化のイメージ図(ミズクラゲの一例)

 

クラゲはどこから?

加茂水族館で展示しているクラゲは、採集でやって来たクラゲもあれば、パルモのように他の動物園や水族館と協力して繁殖で育ったり、交換でやって来たりした種類も多くいます。水流や水温、えさの量の調整や水槽の掃除などに気を配り、1年中多くのクラゲを展示できるように工夫しています。

野生のクラゲがどんな所で生育しているのか、また、繁殖の仕組みについても、この機会にたくさん調べてみてください。

クラゲを採集しているところ

かもすいニュース

「クラゲのおはなし」開催中

飼育員による「クラゲのおはなし」を1日3回(冬季は1日2回)、館内のレクチャールームで開催しています。どんなえさを食べるのかなど、クラゲの生態や一生について分かりやすく解説します。ぜひ参加して、クラゲの世界を身近に感じてみてください。
※都合により休止となる場合があります。


写真提供:加茂水族館

鶴岡市立加茂水族館
〒997-1206 山形県鶴岡市今泉大久保657-1
TEL 0235-33-3036
https://kamo-kurage.jp

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エコチル編集部

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