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今月のどうぶつ:ラウスブドウエビ
学名:Pandalus spinosior
十脚目 タラバエビ科
生息地:北海道羅臼沖~千島列島の水深500~800m
ふ化直後のラウスブドウエビの赤ちゃん。2才でまず「オス」になり、5~7才になると今度は「メス」に性転換をします。
ぶどう色が美しいまぼろしのエビ
名前の通り「ぶどう色」の体色が特徴です。一般的に、深海のエビの体色は赤色が多いため、めずらしい体色の高級エビとして知られています。このエビを含む「タラバエビ科」は、体がとても大きく、あまくおいしいことで有名です。
おすしのネタで有名な「甘エビ」や「ボタンエビ」もこの仲間で、実は私たちの食になじみの深い身近なグループです。しかし、その一生は意外と知られていません。
おすしのネタでおなじみのボタンエビも同じ仲間
ゆっくり成長しながらオスからメスに変わります
エビやカニの仲間の多くは、小さな卵を多く産み、親とは似つかない未熟な姿で生まれます。一方、深海エビたちは大きな卵を少し産み、長い時間をかけて親とそっくりな姿まで成長してからふ化します。なかでもラウスブドウエビは最も長く、1.5~2年もお母さんエビが大切に卵の世話をします。
また生まれてから成長の過程でオスからメスに性転換するので、お店に並ぶブドウエビはそのほとんどが7~10才のメス。他のタラバエビ科も、食用となるのは3~5年以上かけて成長したメスばかりです。いつも何気なく食べている深海エビたちが、こんなに長い時間をかけて大きくなっていると想像すると、感謝の気持ちがわいてきますよね。めったに食べる機会がない「ぶどう色のエビ」たちは、水族館で出会うことができます。
ふ化までには長い時間がかかります
アクアマリンニュース
キタオットセイ展示デビュー
キタオットセイのユーリ(左:オス)とマリア(右:メス)の2頭が展示デビューしました! 生体の展示と共に、これまで当館が行ってきたオットセイの保護活動や、海洋プラスチックごみについて紹介しています。元気に泳ぎ回る2頭にぜひ会いに来てくださいね。
写真提供:アクアマリンふくしま
アクアマリンふくしま【ふくしま海洋科学館】
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