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世界中の国々が自分たちのすごい技術やほこる文化を展示する博覧会「万博」。4月から大阪市で始まるよね。実は、大阪・関西万博は「脱炭素」について楽しく学べるイベントでもあるんだ。今回は、万博を通して「脱炭素」について考えてみよう。
テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」
いよいよ4月13日(日)から、みんなの住んでいる大阪市で始まる大阪・関西万博! 世界中から注目されていて、いろいろな国からたくさんの人がくる一大イベントだよね。今年の1月号のエコチルでも紹介したのだけど、今回の万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。SDGsを達成して世界のすべての人が幸せに生きることができる未来をつくれるように、環境にやさしい万博の運営を目指しながら、地球環境問題への新しい挑戦の形を世界に示すイベントなんだ。
環境にやさしい万博って何だろう?
でも"環境にやさしい万博の運営"って何だろう。実は、今回の万博には「グリーンビジョン」という目標が立てられているよ。大きく分けると3つの目標があるんだ。
①温室効果ガスを徹底的に減らし、会場内は脱炭素を目指す。
二酸化炭素の排出量やエネルギーの使用量を少なくする技術を使ったり、再生可能エネルギーを活用したりして減らそうとしているよ。
②リデュース、リユース、リサイクルを徹底する。
3Rに加え、リニューアブル(再生可能な資源を活用する)にも取組んで、ごみを減らして使える資源は再利用するよ。
③会場や周辺の自然環境・生態系を守り回復させる。
会場内や周辺の水辺にすむ鳥たちの環境を守りながら会場を作ったり、会場内に森を作ったりしているよ。
この3つの中でも、特に今回たくさんの新しい技術が使われていて、みんなも万博会場でふれられるのが①なんだ。エコチルでもよく登場する「脱炭素」という言葉は覚えているかな。温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることだよ。万博には、その「脱炭素」のための技術がたくさん使われているんだ。
「脱炭素」に取組むことは、SDGsを達成するために欠かせないだけでなく、今、世界中で問題になっている地球の温暖化や気候変動による悪影響を少なくするために本当に大切なんだ。
大阪・関西万博は、楽しみながら「脱炭素」について学べる施設やイベントがあるから、ぜひ見て、体験して、自分たちにできることを考えてみてね。
大阪・関西万博でも重要なキーワード!
「脱炭素」って何?
地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量を減らしながら、温室効果ガスの大半をしめる二酸化炭素(CO₂)を吸収する海や森の植物を増やすなどして二酸化炭素の吸収量を増やし、排出量―削減・吸収量=0を目指すことだよ。
「脱炭素」に役立つ次世代の乗り物!
大阪・関西万博でエコなスマートモビリティに乗ろう
スマートモビリティとは、安全で環境にやさしい移動手段のことだよ。万博では、「脱炭素」が実現された未来社会の姿として、いろいろな新しいスマートモビリティが活躍するんだ。エコで快適なスマートモビリティをぜひ体験してみよう。
水素燃料電池船「まほろば」
水素はエネルギーとして使うときに二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギー。万博では、そんな水素を使って発電した電気と電源から直接取り入れた電気で動く「水素燃料電池船」を国内で初めて運航するよ。
[運航ルート]
夢洲⇔ユニバーサルシティポート⇔中之島ゲート
EV(電気)バス
万博では、自動運転走行や走りながら自動給電する最新鋭のEVバスが運行するよ。会場アクセスや会場内での移動に使えるんだ。
[運航ルート]
4月13日(日)~10月13日(月・祝)
[会場内の利用料金]
1回利用400円、1日乗り放題1,000円
※利用料金は大人・子ども共通。
※舞洲パークアンドライドは駐車場予約者のみ利用可能。
[運行場所]
舞洲パークアンドライド駐車場~万博会場、万博会場内
>>> 万博会場内を運行するEVバス「e Mover」についてくわしくはこちら
大阪・関西万博で
「脱炭素」の新技術にふれよう
今回の万博では「脱炭素」の新しい技術がたくさん使われているんだ。
中には実際に見られたり、体験したりできる物もあるよ!
>>> 他に建物の資源を無駄にしない取組もしているよ!くわしくはこちら
ペロブスカイト太陽電池
新しい種類の太陽電池として注目されているよ。これまでのものに比べて、うすくて曲げやすいから、いろいろな所に使えるのが特長! 万博の夢洲第一交通ターミナルのバス停の屋根やうめきた(大阪)駅に設置される予定なんだ。
提供:積水化学工業株式会社
帯水層蓄熱
冬に冷やしておいた地下水を夏に建物の冷房に使うんだ。日本では実用化できている所はまだほとんどないんだけど、大阪市は導入が進んでいるよ。万博ではパビリオンの冷房に活用される予定だよ。
メタネーション
二酸化炭素と水素から、都市ガスの主成分であるメタンをつくる技術だよ。万博では、会場内で出る生ごみからつくったバイオガスにふくまれる二酸化炭素やDACなどを使って大気から回収される二酸化炭素と、再生可能エネルギーを使ってつくられた水素を使ってメタンをつくる実験をするよ。
提供:大阪ガス
※本事業は環境省の実証です。
DAC(直接空気回収技術)
Direct Air Capture
大気中の二酸化炭素を回収する技術のことで、地球温暖化対策の革新的な技術として世界中で注目されているよ。万博では、実証実験中のDACプラントを見学できたり、最新の立体映像技術を使って、DACの仕組みを知ったりできるよ。
提供:(公財)地球環境産業技術研究機構
[ジュニアSDGsキャンプ]
持続可能な新しい旅行のカタチ!
大阪市が提案する旅行「脱炭素化ツアー」体験プログラム
[参加費]
無料
※予約不要
[日時]
5/29(木)30(金)9/24(水)25(木)10/9(木)
13:00~14:00
[場所]
万博会場西側サステナドーム
1回40名定員で、先着順になります。
>>> くわしくは大阪・関西万博公式アプリでイベント情報をご覧ください
※別途、大阪・関西万博の入場チケットが必要です。
監修:大阪市環境局

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。