【円山動物園だより】動きがゆっくり!「スンダスローロリス」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2025.04.14

【円山動物園だより】動きがゆっくり!「スンダスローロリス」

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今月のどうぶつ:スンダスローロリス

サル目/ロリス科
【生息地】マレー半島や スマトラ島の森林

円山動物園にはオス1頭と メス4頭がいます。

動きがゆっくり!

音も立てずにゆっくりと移動するスローロリスは、原始的なサルの仲間です。木の上で暮らし、果物や昆虫の他に樹液も食べます。夜行性で、光を集める真ん丸の大きな目で、暗闇でも正確に物を見ることができます。体長は約30㎝、体重は約800g~1.2㎏。短いふわふわの毛が密に生えていて、オスもメスも見た目はほとんど変わりません。しっぽは退化しており、手足の人差し指だけ短く、親指は横向きに付いていて、枝を力強くにぎれます。

ヘビなどの天敵から身を守るための「どく」を持っています。腕の下から出る強いにおいの液体と、だ液を混ぜると「どく」になり、それを自分の体にぬり付けます。チッチッ、ブーブー、ピッピなど、数種類の鳴き声を使い分けて、仲間とコミュニケーションを取ります。

えさを手に持って食べているところ

絶滅の恐れ

スローロリスは、ペットとして数多く密猟され、野生での数が減り、絶滅が心配されています。円山動物園ではオス1頭とメス4頭を飼育していますが、密猟により日本に持ちこまれ、保護されて円山動物園に来た個体もいます。

えさは、アラビアゴムの樹液や昆虫、果物、野菜などをあたえています。えさを手に持って食べる間、足はしっかりと木の枝をつかんでいます。メス3頭は同じ空間で飼育しており、グルーミングをし合ったり、木の枝をわたり歩いたりしています。暗闇をゆっくりと動くスローロリスを、ぜひ間近で観察してみてください。

樹液をなめているところ。足はがにまた?!

頭から背中にある枝のような茶色い線

まるやまニュース

「飼育(しいく:419)の日(円山動物園おし ごと展)」を開催!

毎年4月19日は「飼育の日」!飼育員の仕事や動物園における動物の飼育について、楽しみながら知ることができるよ。

期間:4月12日(土)~22日(火)
※特別講演会、インスタライブは4月19日(土)

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!

質問

動物にもアレルギーはあるの?

答え

動物にもアレルギーがあります。イヌやネコなどでは食物、薬剤などに対するアレルギーが知られており、皮ふが赤くなる、鼻水やなみだが出るなどさまざまな症状が現れることがあります。動物園で飼育している動物も同様に、アレルギーが原因と考えられる症状が現れることがあり、薬を飲ませるなどの治療を行っています。


協力・監修/札幌市 円山動物園

札幌市 円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
TEL. 011-621-1426
http://www.city.sapporo.jp/zoo/

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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