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おびひろ動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介します。
今月のどうぶつ:アメリカバイソン
偶蹄目ウシ科
【生息地】北アメリカ
おびひろ動物園では、オス2頭と メス1頭を飼育しています。
大きな頭と寒さに強い毛皮
アメリカバイソンは、北アメリカ最大級のほ乳類です。オス、メスともに角の生えた大きな頭が特徴的で、その重たい頭を支えるために、かた回りの筋肉が高く盛り上がっていて、おしりに向かって「きゅっ」と小さくなっていきます。
冬はふかふかの毛でおおわれ、とても寒さに強く、おびひろ動物園では厳寒期でも屋外にいます。今年2月の一晩に雪が120㎝積もった日も、翌日には雪の中で元気に過ごしていました。春には、毛布をはぐように毛がぬけて、体の後ろ半分はすっきりと短い夏毛になります。
かつては6000万頭もいたといわれていますが、19世紀後半アメリカの開拓とともに絶滅寸前まで追いこまれました。バイソンを大事な資源としていた先住民を服従させるためや、果てはゲームのように大量に殺され、数百頭まで数を減らしました。今では保護政策により絶滅の危機はのがれましたが、当時の繁栄は見る影もありません。
頭が大きい独特な体型
ふかふかの毛で寒い冬もへっちゃら
21年ぶりに赤ちゃん誕生
去年の5月に、おびひろ動物園で21年ぶりにバイソンの赤ちゃんが生まれました。夕方に出産が始まっているところを発見し、赤ちゃんの足が見えていました。その後の様子を飼育員で見守りました。日も暮れてまっ暗になったころ、無事生まれました。30分程でふらつきながら立ち上がり、母乳を飲んでいる様子を見て、私たち飼育員もひと安心できました。
仔バイソンの毛は親のようなこい茶色ではなく、明るい赤茶色です。最初は角が無く、よく足を投げ出してねていました。今ではすっかりバイソンらしい色になり、角もだいぶのびています。気づけば、とても重たい丸太もちゃんと転がせるほどパワフルになりました。
仔は赤茶色、親はこい茶色
おびひろニュース
記録的な大雪の冬
2月4日(火)、帯広では前日の夜から一晩で120cmの記録的な豪雪。動物園も雪におおわれ、大人の胸くらいの高さの雪を一歩一歩かき分けながら、各獣舎の動物たちを確認して回りました。4日ほどかけて除雪をし、やっといつもどおりの飼育作業ができるようになりました。
教えて! 飼育員さん
飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!
質問
動物はお風呂に入っているの?
答え
お風呂に入ることはありませんが、動物ごとにいろいろな方法で体を清潔にしています。水浴びや砂浴びをしたり、舌で毛をなめたり、くちばしで羽を整えたりします。サルの仲間ではおたがいに毛づくろいしているところをよく見かけますね。
協力・監修:おびひろ動物園
おびひろ動物園
北海道帯広市字緑ヶ丘2
TEL 0155-24-2437
https://www.city.obihiro.hokkaido.jp/zoo

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