【釧路市動物園だより】フライングケージの鳥「ヒシクイ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2025.03.10

【釧路市動物園だより】フライングケージの鳥「ヒシクイ」

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釧路市動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介します。

今月のどうぶつ:ヒシクイ

カモ目カモ科
【生息地】ユーラシア大陸

釧路市動物園では メス1羽を飼育しています。

フライングケージの鳥

釧路市動物園には鳥たちが泳いだり、飛んだりする姿を観察できるフライングケージがあります。現在そこではヒシクイ、マガン、マガモ、キンクロハジロ、オシドリといった5種類のカモ類を飼育しています。今回はヒシクイを紹介します。

ヒシクイはカモ目、カモ科、マガン属に分類され、釧路市動物園では1羽を飼育しています。ケージにいる5種の中では最も大きな鳥で、体長が75~100㎝くらいあります。2番目のマガンが65~85㎝なので、見た目でヒシクイが一回り大きいことが分かります。しかし色調は、体が黒っぽい茶色、足がオレンジ色でマガンと似ています。くちばしに見分けるヒントがあります。ヒシクイはくちばしが黒で先の一部が黄色であるのに対して、マガンのくちばしはオレンジ色で、つけ根部分が白色といったちがいがあります。

この他にケージでは見えづらいのですが、マガンにはお腹に黒い模様があります。どちらも秋に北の方から食べ物を求めて日本に来るわたり鳥で、国の天然記念物に指定されています。

国の天然記念物のヒシクイ

ヒシの実が好物

ヒシクイという名前は、「ヒシ」とよばれる水草の実を好んで食べることから付いたといわれています。ヒシは湖や沼で葉を水面にうかばせ生える植物で、北海道東部では釧路川流域にある塘路湖に群生しています。

アイヌの人々はヒシの実を「ペカンぺ」と呼び、かつては食糧や薬に利用していました。ヒシの実にはするどいとげがあることから、ヒシクイはくちばしの中で実を回転させて、とげを折ってから飲みこむそうです。「ヒシクイのヒシ食う姿」を確かめてみたいですね。

くちばしの先の一部が黄色

くしろニュース

2/9(日)に「冬の動物園まつり」を行いました!

展示館周辺や中央ステージ前広場を会場に冬の動物園まつりを行いました。そりすべり大会は2/4(火)の大雪のおかげで立派なスロープを準備することができました。当日は天気にもめぐまれ、子どもたちやご家族の歓声でにぎやかな冬の1日になりました。

>>> くわしくしくは釧路動物園ホームページへ

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!

質問

どうやったら飼育員さんになれますか?

答え

高校を卒業後、動物学系の学科がある大学や専門学校に進み、動物学や動物飼育の基礎を学びます。そして、それぞれの動物園が行う採用試験に合格し、いろいろな経験を重ねます。


協力・監修/釧路市動物園

釧路市動物園
釧路市阿寒町下仁々志別11番
TEL. 0154-56-2121
https://www.city.kushiro.lg.jp/zoo

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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