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2024年に小・中学生による教育用の小型人工衛星の打ち上げを目指すプロジェクトが日本で進められているんだ。このプロジェクトを立ち上げ、子どもたちと共に開発を行っている「e-kagaku 理科離れをなくす会」の代表を務める北原達正さんに話を聞いたよ。
宇宙で自由研究を行おう!!
プログラミング教室やロボット教室の運営を行う〝e-kagaku 理科離れをなくす会〟では、宇宙を舞台に探求授業や自由研究を行う他、データサイエンスも本格的に学べるんだ。
そもそも、データサイエンスって何なんだろう?
北原さん:「宇宙ビジネスは今後10年で飛躍的にのびます。特に期待できるのがデータサイエンスです。このデータサイエンスとは、統計、科学的手法、人工知能(AI)、データ分析など、複数の分野を駆使してデータから価値を引き出すことで、データ・サイエンスに取り組む人をデータ・サイエンティストと呼びます。データ・サイエンティストは、さまざまなスキルを組み合わせて、実用的なニーズを導き出すために、Web、スマートフォン、センサーなどの情報源から収集されたデータを分析していきます。
今や、宇宙のデータを使っていない産業はほとんど見当たらず、これからは、ハードウェアよりもデータサイエンスが大きなマーケットになっていくでしょう。そして、私たちの想像をはるかにこえるスピードで、宇宙旅行が当たり前のものになるはずです」。
現時点で、宇宙旅行をしようと思うと、1人何億円ものお金が必要となるよね。それが当たり前になるなんて、なんてすごい!
北原さん:「確かに、一般的に宇宙ビジネスは巨額の資本を必要としますが、それはもう過去のことになりつつあるんです。100円均一ショップやホームセンターなどで売っているグッズや身近な電子機器でも、成層圏や地球大気の本格的な環境調査が可能だからです。アイデアさえあれば、だれでも宇宙ビジネスにトライできる時代が来ているんですよ。」
3年でできるようになる!!
e-kagaku 理科離れをなくす会でも、成層圏観測ユニットを打ち上げるスペースバルーンプロジェクトを行い、e-kagaku 人工衛星の打ち上げを3年後に予定しているんだって!
北原さん:「当会では宇宙を学び場とした科学教育を行っています。具体的 には、学校の自由研究レベルで宇宙について調べ、次に身の回りにある道具を使って子どもたちに宇宙データを収集、分析させています。2019年10月には、23人の小・中学生たちが成層圏観測機によるデータ収集を成功させました。2024年には、教育用の小型人工衛星の打ち上げを予定し、その後の運用やデータ分析を行うのも、もちろん子どもたちです。こういったことは、3年でだれでもできるようになります!」
最後に、北原さんからのメッセージだよ。
北原さん:「宇宙教育を通じ、データ分析を使った新しいビジネスのアイデアを子どもの段階で持つことで、将来、起業する例も出てくることでしょう。宇宙飛行士になりたいという子どもにおもちゃをわたすのではなく、スポーツと同じように、大人と同じルールと道具で教えてほしいと思います。本物のチャレンジが大切なのです!次は君たちがやってみませんか?!」

e-kagaku 理科離れをなくす会 代表/e-kagaku 国際科学教育協会 代表理事 北原 達正さん
夢に向かって活動するよ!“e-kagaku 理科離れをなくす会”のメンバーたち
〈問い合わせ先〉
e-kagaku 理科離れをなくす会
https://e-kagaku.com/
TEL・FAX:075-612-6814
MAIL:science.labo008@gmail.com

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。