【エコチル特集】自然と仲良くする場所?生物多様性を守る場所?「自然共生サイト」を知って自然を守ろう|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
大阪
特集
2025.03.03

【エコチル特集】自然と仲良くする場所?生物多様性を守る場所?「自然共生サイト」を知って自然を守ろう

目次 [非表示]

「自然共生サイト」って聞いたことあるかな? まだ知らない人が多いかもしれないけれど、 実はみんなにとってとても大切な場所なんだ。 今回は、「自然共生サイト」を知るために重要な 「生物多様性」といっしょに紹介するよ。

全ての生き物に大切な生物多様性

みんなが住んでいる地球には、どのくらいの種類の生き物がいるか知っているかな。植物、動物、微生物など、未知の物をふくめると約3000万種の生き物がいると考えられているよ。それらたくさんの生き物たちには、それぞれ個性があって、長い歴史の中で、おたがいに支え合って生きてきたんだ。その豊かな生き物たちの個性とつながりを「生物多様性」といって、人間をふくめ、生き物が生きていくためには欠かせないものなんだ。

でも現在、人間の活動の影響などで、たくさんの生き物が絶滅してしまっているよ。1975年以降、1年間に絶滅する生き物の種類は約4万種ともいわれていて、すさまじいスピードで、生物多様性が失われてしまっているんだ。

生物多様性を守るには何をすればいい?

日本では生物多様性を守るためにいろいろな取組をしていて、国立公園など自然を守る地域を広げる他、都市の緑地など身近な自然を守れるように努力しているよ。でも国の取組だけでなく、会社や地域でも、1人1人が生物多様性を意識して、取組を進めていくことが大切なんだ。そこで、国が2023年に新たな取組として始めたのが「自然共生サイト」! 会社や個人などの取組によって、生物多様性が守られている場所を「自然共生サイト」として国が認定する制度なんだ。今、全国に253カ所あって、大阪府内には9カ所。中には見学したり、活動に参加できたりする場所もあるよ。

忘れてしまいがちだけど、自然の中には、たくさんの種類の生き物が暮らしていて、そのおかげで人間は生きていけるんだ。人間と自然が共に支え合いながら暮らせるように保全活動が行われている場所「自然共生サイト」がこれからどんどん増えていくと良いね。

生物多様性って何?何で大切?

地球上のさまざまな生き物は、それぞれ食べ物やすむ場所がちがっていて(それを個性というよ)、直接または間接的につながって生きているよ。例えば人は、光合成をする植物がいないと呼吸ができないし、海や里、森から、食べ物や家の材料など、自然のめぐみをもらわなければ生きていけないよね。同時に、人が手入れした里山や田んぼでしか生きられない生き物もいるよ。

全ての生き物が支え合って生きているから、生き物の種類や個性をたくさん残すことが大切なんだ。

自然共生サイトって何?

会社、民間団体・個人、地方公共団体によるさまざまな取組によって、(本来の目的に関わらず)生物多様性が守られている場所のことだよ。

【こんな場所が対象!】
企業の森、自然観察の森、里地里山、社寺林、屋敷林、緑道、都市内の緑地、都市内の公園、建物の屋上などさまざまな場所

府内に 9カ所!
大阪府の自然共生サイトを知ろう

(2025年1月現在)

森や山に行かなくても、大阪府内には、自然のめぐみや生物多様性の大切さを 気軽に感じられる「自然共生サイト」もあるんだ。おうちの人とぜひ行ってみよう。

>>> 自然共生サイトについてくわしくはこちら

新梅田シティ 新・里山
(大阪市)

新ダイビル堂島の杜
(大阪市)

関西国際空港島 人工護岸 藻場サイト
泉佐野市、泉南郡田尻町、泉南市)

阪南セブンの海の森
(阪南市)

ドコモ泉南堀河の森
(泉南市)

多奈川ビオトープ
(泉南郡岬町)

大阪梅田ツインタワーズ・サウス
(大阪市)

堺第7-3区 共生の森
(堺市)

おおさか環農水研 生物多様性センター
(寝屋川市)

出典:環境省ホームページ  https://policies.env.go.jp/nature/biodiversity/30by30alliance/kyousei/

※普段立ち入れない場所や、見学に許可が必要な場所もあるので、活動日などを調べてから行ってください。

草しか生えていなかった埋立地が自然いっぱいの森に!?
「共生の森」で遊ぼう! 見つけよう!

堺市にある、自然共生サイト「共生の森」には、実はみんなも遊びに行けるんだ※。どんな場所なのか紹介するよ。

※イベント時のみ。常に開放されているわけではありません。

「共生の森」ってどんな所?

大阪湾沿岸にある産業廃棄物処分場の広大なスペースのうち、約100haで森づくりを行っていて、今年で22年目になるよ。時間をかけて、自然の再生力を生かしながら「100年の森づくり」に取り組んでいるよ。

自然ってすごい!共生の森の不思議

1. 人が植えた以外の植物が生えてきた!

人が木を植えて緑を増やしているのだけど、それ以外にも動物が運んだり、風に飛ばされたり海に流されたりして来た植物が生えてきているんだ。

2004年
埋立てた後は樹木の生えていない草原で、生き物はバッタや鳥がほとんど

2024年
今では生き物がたくさんいる立派な森に!

2. 鳥、タヌキ、虫など生き物がやって来た!

人がしているのは森や草原、湿地などの環境づくりだけ。環境が整ってきたら、その環境に適した生き物たちが自然と集まって来たよ。

【希少種】

ヒバカリ

タヌキ

トノサマガエル

共生の森づくりに参加して森で遊ぼう!

みんなも共生の森に遊びに行けるよ。森のお手入れをしながら、森の中で遊んだり、 ワークショップでリースを作ったり、自然を満喫!ぜひ共生の森づくりイベントに参加してみてね。

「森MORI! Sunデイ」
(月1回くらい土日のどちらかに開催)

「育樹祭」
(年1回、3月ごろ開催)

【開催場所】
共生の森 大阪府堺市西区築港新町

>>>「共生の森づくり」についてくわしくはこちら

 


監修:大阪府環境農林水産部

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

この記事の関連ワードKEYWORD
おすすめの関連記事RECOMMEND
人気の記事RECOMMEND
1
2
3