【金沢動物園だより】野生下では一度絶滅している「アラビアオリックス」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
横浜
動物園だより
2025.02.03

【金沢動物園だより】野生下では一度絶滅している「アラビアオリックス」

目次 [非表示]

今月の動物:アラビアオリックス

学名: Oryx leucoryx
鯨偶蹄目 ウシ科
生息地:アラビア半島

~ウシ科の仲間たち~

オオツノヒツジ

バーラル

ツノの形はさまざまです。

野生下では一度絶滅している

アラビアオリックスの長いツノは、真横から見ると重なって1本に見えることから伝説の一角獣「ユニコーン」のモデルになったともいわれる動物です。

かつてはアラビア半島一帯に広く生息していましたが、密猟やゲームハンティングのターゲットとして狩られ、1972年に野生のアラビアオリックスは絶滅しました。その後、海外の動物園や施設で飼育されていたアラビアオリックスを繁殖させ、飼育下繁殖した個体をかつての生息地に再導入を行いました。現在は約1200頭が野生で生息しています。

真横から見るとツノが1本のように見えます

砂漠で暮らすのに適した体

砂漠など乾燥地帯に生息するアラビアオリックスの白い体は、太陽の熱を反射して暑い砂漠に順応している一方、冬には零下にもなる厳しい砂漠の気候から四肢を守るため、寒い時期には足の色が茶色になり、太陽の熱を吸収しやすくなります。ひづめは幅が広く、砂の上を歩きやすく、細長い耳は砂が入りにくいように毛がしっかりとはえています。

アラビアオリックスの体は砂漠という過酷な環境で生活するのに適した体をしており、「砂漠のスペシャリスト」とも呼ばれています。

日本では金沢動物園と福岡市動物園でしか見ることができない動物です。

ぜひ観察しに来てください。

かなざわニュース

金沢動物園の保全活動を知ろう

金沢動物園は、横浜市最大級の緑に囲まれた金沢自然公園の中にある動物園です。金沢動物園では、園内に生息する身近な生き物や希少植物を守る活動をしていて、この活動を「野に良い仕事=野良しごと」と呼んでいます。2月11日(火)~24日(月・祝)は「金沢動物園の野良しごと」パネル展を開催します。


写真提供:金沢動物園

協力 ・ 監修 金沢動物園【指定管理者 公益財団法人横浜市緑の協会】

〒236-0042
横浜市金沢区釜利谷東5-15-1
TEL 045-783-9100
http://www.hama-midorinokyokai.or.jp/zoo/kanazawa/

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

この記事の関連ワードKEYWORD
おすすめの関連記事RECOMMEND
人気の記事RECOMMEND
1
2
3