【円山動物園だより】考え、学ぶ力「フサオマキザル」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2025.02.10

【円山動物園だより】考え、学ぶ力「フサオマキザル」

目次 [非表示]

今月のどうぶつ:フサオマキザル

霊長目/オマキザル科
【生息地】南米の熱帯雨林

円山動物園には、メス2頭がいます。

考え、学ぶ力

黒い頭の毛が特徴的なフサオマキザル。逆立っている「ふさ」のような頭の毛と、巻いている尾が名前の由来です。木の上で生活し、木の実や果実、木の葉、昆虫、小動物などを食べます。

とても知能が高く、学習能力があります。また、手先が器用で、道具を使うことができます。円山動物園では、動物がより良い環境で健康に過ごすためのエンリッチメントとして、10以上の仕かけを設置しています。例えば、クリアケースを利用した迷路。迷路を攻略すると中からクルミなどのえさが出て来ます。クルミのかたいからを平らなコンクリートなどに打ち付けて割り、中身を食べます。他にも、スプーンで上手にすくうとえさが食べられる仕かけなど、フサオマキザルの能力を引き出し、頭を使いながら遊べるような環境をつくっています。

黒い頭の毛が特徴

思いやりの行動

野生では20頭ほどの群れで行動します。かしこい上におだやかな性格で、群れの上位の個体が下位の個体にえさをゆずるなど、自分に利益がなくても相手のために何かをする思いやりの行動をすることが、科学的に証明されています。

円山動物園ではメス2頭を飼育しています。パーシー(27才)は、積極的で活発、ちょっぴり不器用。ハル(26才)は、慎重で冷静、手先が器用で学習能力が優れています。2頭は仲良く毛づくろいをしたり、冬は雪で遊んだりしています。ハルは迷路で取ったえさが下にこぼれ落ちて、パーシーに取られてもおこったりはしません。争いをせず、ゆずり合うことを私たちも見習いたいですね。

迷路の中から上手にえさを取り出します

スプーンですくってえさを食べているところ

まるやまニュース

「野生からの出張セミナー~ユキヒョウから知るネパール」を開催!

絶滅が心配されている「ユキヒョウ」。生息地の1つであるネパールに焦点を当て、ユキヒョウの生態を知り、人々との共存について考えよう。
※事前申込制。先着60名程度。

日時:2/22(土)13:00~15:30 
場所:円山動物園科学館ホール

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!

質問

動物は、寒いなかどうやって過ごしているの?

答え

キリンやゾウなどの暖かい所に生息している動物は、寒い冬はできるだけ暖房の利いた暖かい屋内で飼育しています。ホッキョクグマやアムールトラなど、もともと寒い所に生息している動物は、北海道の寒い冬が得意で、屋外でも活発に動いています。寒さを得意とする動物たちが活躍する冬にぜひ動物園に来てみてください。


協力・監修/札幌市 円山動物園

札幌市 円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
TEL. 011-621-1426
http://www.city.sapporo.jp/zoo/

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

この記事の関連ワードKEYWORD
おすすめの関連記事RECOMMEND
人気の記事RECOMMEND
1
2
3