【マリンピア日本海だより】めずらしい来訪者「ヤリマンボウ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
新潟
動物園だより
2025.02.10

【マリンピア日本海だより】めずらしい来訪者「ヤリマンボウ」

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今月のどうぶつ:ヤリマンボウ

学名:Masturus lanceolatus
フグ目 マンボウ科
生息地:世界中の温帯・熱帯海域

舵ビレの中央がヤリのようにとがっているのが名前の由来

めずらしい来訪者

ヤリマンボウは通常20℃以上の水温を好む温帯魚で、海面近くにあまり上がらず水深5mより深い海で過ごします。めったに見られない魚ですが、2024年12月8日に新潟市西区の海岸で、16日に新潟市巻漁港で漂着したヤリマンボウが発見されました。マリンピア日本海の記録によると、2019年以来のことでした。16日に漂着した個体は状態が良かったので、17日から22日まで冷蔵状態で展示しました。

うすくて大きな体とまんまるい目が印象的なヤリマンボウは、多くの来館者の注目を引きました。海では、長い背ビレと尻ビレをオールのように使って進み、尾ビレのように見える部分は舵ビレと呼ばれ、方向転換のために使います。小さな胸ビレは、体がかたむかないように、常に動かしています。

新潟市に漂着した125cmのヤリマンボウ

一魚一会

漂着した生物は、その生態を調べることにも役立ちます。ヤリマンボウのような沖合性希少魚もふくめて、毎年数体の魚や鯨類などの漂着や混獲がマリンピア日本海に報告されます。2023年に、刺し網でとらえたノコギリザメは生きた状態で届きました。

マリンピア日本海では、漂着した生物を標本として展示することもあります。入口近くでヤリマンボウ、リュウグウノツカイ、アカナマダ、クサビフグの4体のはく製が並んでいる展示は人気の写真スポットとなっています。新潟の海に流れてきためずらしい生き物の標本をぜひ間近で見てください。

展示中のはく製

マリンピアニュース

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写真提供/新潟市水族館マリンピア日本海

協力・監修/新潟市水族館マリンピア日本海
〒951-8555 新潟市中央区西船見町5932-445
TEL 025-222-7500
https://www.marinepia.or.jp/

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