【おびひろ動物園だより】大きくて働き者のばん馬「ばん馬(日本輓系種)」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2025.01.22

【おびひろ動物園だより】大きくて働き者のばん馬「ばん馬(日本輓系種)」

目次 [非表示]

おびひろ動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介します。

今月のどうぶつ:ばん馬(日本輓系種)

奇蹄目 ウマ科
【生息地】主に北日本

おびひろ動物園では、オス2頭を飼育しています。

大きくて働き者のばん馬

北海道の開拓が本格的に始まった明治時代、田畑の開墾や樹木の切り出しに馬はなくてはならない動物でした。当初は道産子のような小型の馬が主役でしたが、やがて大型の馬を外国から輸入・繁殖し、現在のばん馬へと改良されてきました。

ばん馬は、昭和中期までは農耕や重い物の運搬などで活躍しましたが、それらの仕事はやがて機械にとって代わられ、今ではばんえい競馬の競走馬が、ほぼ唯一の働き場となっています。

祖先であるヨーロッパの大きな馬が、北海道の地をふんでから約100年。大きく、力強く、我慢強い、人に従順な「ばん馬」へと姿を変え、平成15年には「日本輓系種」という品種名を正式にあたえられました。

仲良しのトラとマツ

がっしりとした体で力持ち

おびひろ動物園でのばん馬の暮らし

令和5年の秋、おびひろ動物園にばんえい競馬を引退した「トラシゲ」(通称トラ)と「ムホウマツゴロウ」(通称マツ)という2頭のばん馬がやって来ました。競走馬時代は厳しいトレーニングにたえ、激しいレースをしてきた2頭でしたが、今は動物園の広い馬房や放飼場でおいしい干し草を食べ、日光浴をして毎日をのんびり過ごしながら、来園する人々に愛嬌をふりまいています。

馬は本来群れで生活する動物ですが、たった2頭だけでもその習性がよく見られます。トラが兄貴分、マツが弟分の上下関係ですが、えさを食べる優先順や2頭の立ち位置など、じっくりと観察すれば「なるほど!」と思える場面がたくさんありますよ。

土日祝日には「馬とのふれあい」の時間も設けています。気は優しくて力持ちの2頭の大きな顔をなでたり、並んで記念写真をとったりしながら、ばん馬を観察してみてはいかがですか?

ばん馬とのふれ合い

おびひろニュース

高病原性鳥インフルエンザ対策中!

鳥を飼育している動物園も他人事ではない高病原性鳥インフルエンザ。感染した野鳥が園内に飛んで来ても動物園の鳥にうつらないように対策をしています。できる限り室内飼育をしたり、防鳥ネットを獣舎の前に下ろしたり、消毒を徹底したり、冬は鳥インフルエンザとの戦いです。

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!

質問

夜の動物園にとまっている人はいますか?

答え

夜の動物園には、夜中や早朝に獣舎を見回りして、ストーブの温度管理や動物の確認をする宿直勤務の人がいます。夕方出勤してきて、動物園の事務所にある部屋でねとまりし、朝、飼育員に引きつぎをしてから帰っていきます。


協力・監修:おびひろ動物園

おびひろ動物園
北海道帯広市字緑ヶ丘2
TEL 0155-24-2437
https://www.city.obihiro.hokkaido.jp/zoo

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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