【円山動物園だより】絶滅の危機「オオワシ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2025.01.22

【円山動物園だより】絶滅の危機「オオワシ」

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今月のどうぶつ:オオワシ

タカ目/タカ科
【生息地】オホーツク海沿岸部やカムチャッカ半島周辺

円山動物園にはオス6羽、メス3羽がいます。

絶滅の危機

オオワシは、日本に生息する一番大きなワシです。つばさを広げると2.5mもあります。大きな体と、黒と白の羽に、あざやかな黄色の大きなくちばしは、遠くから見てもオオワシと分かる圧倒的な存在感があります。海や川沿いで暮らし、サケなどの大きな魚や、鳥、死んだアザラシやシカの肉などを食べます。夏はロシアで繁殖し、冬に北海道や中国、韓国にやって来るわたり鳥です。

オオワシは野生では約6000羽しかいません。開発により生息地がうばわれていることが原因の1つです。また、北海道では車や列車、風車に衝突したり、電線に止まって感電したりと、事故でけがをしたり死んでしまったりする個体が多くいます。事故を減らすためにさまざまな対策をしていますが、絶滅が心配されています。

キリッと引きしまった横顔

円山動物園の取り組み

オオワシの寿命は野生下で約30年、飼育下では約50年で、生涯同じペアで繁殖をします。ペアは高い声でカカカと鳴き合い、コミュニケーションを取ります。主にメスが卵を温め、オスがえさを運びますが、たまにオスが卵を温めることもあり、協力して子育てをします。

円山動物園は、長年オオワシの繁殖や保護に取り組んでいます。日本の動物園にいるオオワシのペアの組みかえや移動などを調整する担当者が円山動物園にいたり、また、事故でけがをした野生のオオワシを治療やリハビリをして野生に返したり、動物園で飼育したりもしています。野生で絶滅しないよう、動物園で産まれた個体を野生に放す計画も進行中です。

するどくとがったくちばしで獲物をとらえます

黒と白の大きな羽

まるやまニュース

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教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!

質問

いろいろな動物はどこから連れて来たの?

答え

円山動物園では、国内外の動物園で繁殖した動物や、北海道で保護された動物を飼育しています。例えばレッサーパンダの「エイタ」は千葉県から、ユキヒョウの「シジム」はスウェーデンから来ました。いつまでも動物園で動物を市民の方に見てもらえるように、貴重な種は血統管理をして、計画的に繁殖に取り組んでいます。


協力・監修/札幌市 円山動物園

札幌市 円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
TEL. 011-621-1426
http://www.city.sapporo.jp/zoo/

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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