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今月のどうぶつ:ベニズワイガニ
学名:Chionoecetes japonicus
十脚目 ケセンガニ科
生息地:水深500~2500mの日本海や北太平洋
ズワイガニとの見分けのポイントは甲羅の線の数。ズワイガニ(左)は2本、ベニズワイガニ(右)は1本。
発見者は米国人、名付け親は日本人
食用ガニとして人気のズワイガニと同様に味が好評のベニズワイガニは、あざやかな赤の甲羅が特徴です。日本近海の生物ですが、比較的に深い海に生息するためか、その存在が長い間、知られていませんでした。ベニズワイガニについての初めての記載は、アメリカの海洋生物学者メアリー・ラスバンが佐渡沖で1906年に見つけた1個体について書いたものでした。
1941年に富山湾で大量に水揚げされたとき、ベニズワイガニにはまだ正式な名前がなく、「赤ガニ」と呼ばれていました。ベニズワイガニという和名は、1950年に但馬沖で11個体を採集した山本孝治が付けた名前です。
赤色が特徴のベニズワイガニ
ズワイガニ×ベニズワイガニ=黄金ガニ
500m以上の水深だと、ズワイガニとベニズワイガニの両種が共存するので、まれに交雑個体が生まれます。交雑個体の正式な和名はありませんが、1000個体に1個体の割合で漁穫されるめずらしい個体であるということで、「黄金ガニ」と呼ばれるそうです。
「黄金ガニ」はベニズワイガニよりあわい色で、2本の甲羅の線の間隔がズワイガニよりもせまくなっています。マリンピア日本海では、カニかご漁で水揚げされたズワイガニとベニズワイガニを展示していますので、ぜひ比べながら観察してみてください。
めずらしい「黄金ガニ」
マリンピアニュース
リターン・オブ・アオリイカ
体色の変化や捕食の様子など、観察の見どころがいっぱいの人気大型イカ、アオリイカの展示を今年度も開始しました。アオリイカの漁が盛んな秋に、漁師に協力してもらい搬入したアオリイカを春まで展示する予定です。1日2回えさをあたえていますので、食べる様子をぜひご覧ください。本館地下1階の暖流の旅ゾーンで展示中です。
写真提供/新潟市水族館マリンピア日本海
協力・監修/新潟市水族館マリンピア日本海
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