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今月のいきもの: ニホンアマガエル
学名:Dryophytes japonicus
無尾目 アマガエル科
生息地:日本全国の平地から山地
和歌山県では低地から山地まで、さまざまな環境で見ることができる普通種です。市街地周辺でも見られるため、馴染み深いカエルだといえるでしょう。体長は3cmほどで、手足の吸盤で葉の上に止まります。周りに合わせて、体色を緑色や茶色に変化させることができ、鼻先から目の後ろまで黒い線模様が入るのが特徴です。
黄色いシュレーゲルアオガエルも展示中
アオガエル属は東アジアから東南アジア、インドにかけて分布するグループで、日本では、5種のアオガエルが知られています。このうち、和歌山県にはモリアオガエルとシュレーゲルアオガエルの2種が分布します。
モリアオガエルは日本産アオガエル属の中で最も大きくなる種で、特にメスは体長8㎝に達します。樹木の枝先に白い泡状の卵塊を産みます。和歌山県での分布はかなり限られており、伊都郡の3町と橋本市でのみ見ることができます。
シュレーゲルアオガエルは体長4㎝ ほどで、普段は樹上で生活するために目立たず、見落とされがちな種です。和歌山県では低地から山地まで全域に分布し、通常は美しい緑色をしていますが、極まれに黄色い個体が現れます。現在、田辺市で採れた黄色い個体を当館で展示中ですので、ぜひご覧ください。
シュレーゲルアオガエル
モリアオガエル
ニホンアマガエルとアオガエルを見比べてみよう!
アオガエルの仲間はアマガエル類に似ていますが、系統的に大きく異なり、アオガエル類がアカガエル類に近いのに対し、アマガエル類は見た目の大きく異なるヒキガエル類に近いとされています。どちらも樹上生活をするために、似たような形に進化したのでしょう。これを専門用語で「収斂」といいます。「今月の生きもの」に載っているニホンアマガエルとアオガエルの写真を見比べて、どこが似ていて、どこがちがうのか探してみてくださいね!
和歌山県立自然博物館ニュース
イベント「両生類・は虫類の標本を作ってみよう」を開催!
2025年1月12日(日)にイベント「両生類・は虫類の標本を作ってみよう」を開催します。カエルやヘビの標本を製作し、体のつくりなどを学ぶ初開催のイベントです。応募締め切りは12月22日(日)まで。ご応募をお待ちしております‼
写真提供・協力・監修:和歌山県立自然博物館
和歌山県立自然博物館
〒642-0001 和歌山県海南市船尾370-1
TEL 073-483-1777
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