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今月のどうぶつ:ニホンツキノワグマ
学名: Ursus thibetanus japonicus
食肉目 クマ科
生息地:本州、四国。九州では絶滅
特徴:体長は120cmから180cm程度、体重は40kgから120㎏程度。毛は黒く、胸に白い模様がある。
静岡にすんでいるクマ
日本にはエゾヒグマとニホンツキノワグマがいます。静岡県に生息するのは、ニホンツキノワグマです。富士山地域の生息数はあまり多くないので、絶滅しないように保護されています。南アルプス地域も生息数が多いわけではありませんが、植林地でクマが樹木の皮をはぎ取る「樹皮はぎ」といった林業被害が深刻で、加えて人里での出没も増えているため、静岡県では毎年、個体数の調整を目的として管理捕獲を進めてきました。捕獲されたクマはミュージアムで標本として残され、その数は400個体以上。クマの形態や生態を知る手がかりとして調査研究活動に使われています。
ニホンツキノワグマの頭骨
クマと共生するために
以前、富士山地域で猟友会の方がニホンツキノワグマにおそわれたことがあります。この地域のクマは保護対象ですが、たとえ1頭でもそれが人命に影響をおよぼす危険性があれば、対策を考える必要があります。時には1頭だけで終わらず人をおそうクマが続々と現れることもあります。しかし危ないからといって駆除をし続ければ、クマは個体数が少なく繁殖力も低いため、いずれは絶滅したニホンオオカミやニホンカワウソと同じことをくり返すでしょう。
クマはどこにでもいます。調査と研究を続けることでクマのことをよく知り、彼らに遭遇しない・人里に寄せないための対策や環境を整えていくことが大切です。
静岡市内の野生ツキノワグマ
ふじのくに地球環境史ミュージアムだより
企画展 全地球史
ミュージアムには、世界中から集められた岩や石が保管されています。今回の企画展では地球の誕生から現在までをたどりながら、それらの岩石がいつの時代にできたのか紹介しています。そして、地球の歴史を探り、これからの運命はどうなるのかを考えます。
展示期間は12月14日(土)から2025年3月23日(日)までです。
写真提供:ふじのくに地球環境史ミュージアム
協力・監修/ふじのくに地球環境史ミュージアム
静岡県静岡市駿河区大谷5762
TEL:054-260-7111
HP:https://www.fujimu100.jp/
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。