【金沢動物園だより】特別天然記念だけど害獣!?「ニホンカモシカ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
横浜
動物園だより
2024.11.05

【金沢動物園だより】特別天然記念だけど害獣!?「ニホンカモシカ」

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今月の動物:ニホンカモシカ

学名: Capricornis crispus
鯨偶蹄目 ウシ科
生息地:日本(本州、四国、九州)の山地

~金沢動物園にいる鯨偶蹄目ウシ科の仲間~

オオツノヒツジ

スーチョワンバーラル

カモシカはシカ??

種名にシカと付きますが、ウシの仲間です。シカは、オスがメスより大型で、成獣のオスのみが枝分かれしたツノを持ち、ツノは春に生え変わります。一方カモシカは外見ではオスとメスのちがいはほとんど見られず、オスもメスも成獣は8~15㎝程度の真っすぐな形のツノを持っています。そのツノは生涯生え変わりません。

また、シカが群れで暮らすのに対し、カモシカは単独でなわばりを持って生活します。眼下腺から分泌される酸っぱいにおいのする粘液を木の葉、小枝の先、岩角などにこすりつけ、なわばりを主張します。

ニホンカモシカのツノ

ホンシュウジカのオスの抜け落ちたツノ

特別天然記念物だけど害獣!?

ニホンカモシカは毛皮や肉目当ての乱獲により絶滅寸前まで数が減っていました。そのため、1955年に国の特別天然記念物に指定され、原則、捕獲や駆除は禁じられ生息数が増加しました。針葉樹の植林もカモシカに食物を提供することになり増加に影響した可能性があります。

現在は種としての絶滅のおそれは低いと考えられています。地域によっては、カモシカによる農作物の食害で農家の人たちが困っています。カモシカは自然との関わり方の難しさを教えてくれている動物でもあります。

におい付けをするニホンカモシカ

かなざわニュース

園内の紅葉も楽しんで

11月下旬から12月上旬は紅葉が見ごろです。森の中にある動物園ならではの植物の季節の変化を楽しみながら、ゆっくり散策するのも楽しいですよ。金沢自然公園内にある「みずの谷」のイロハモミジは特に美しいと評判です。この池では毎週第4日曜日14時~15時にザリガニ調査も実施しています。


写真提供:金沢動物園

協力 ・ 監修 金沢動物園【指定管理者 公益財団法人横浜市緑の協会】

〒236-0042
横浜市金沢区釜利谷東5-15-1
TEL 045-783-9100
http://www.hama-midorinokyokai.or.jp/zoo/kanazawa/

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エコチル編集部

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