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生物多様性が大切と聞いたことがあるかもしれないね。でも、なぜ大切なんだろう?早速、生物多様性について学んでいこう!
生物多様性って何だろう?
生物多様性とは、生きものたちの豊かな個性のつながりのことをいうよ。地球上の生きものは、生命が誕生して以来、さまざまな環境に適応して進化してきたよ。現在、地球には3000万種以上の生きものがいるといわれていて、日本でも、確認されているだけで9万種、まだ知られていないものをふくめると、30万種をこえると推測されているよ。これらの生きものが、豊かな自然環境の元、直接・間接的に支え合って生き、絶妙なバランスを保っているんだ。
生物多様性には、
①生態系の多様性
②種の多様性
③遺伝子の多様性
という3つのレベルでの多様性があり(くわしくは下のイラストを参考にしてね)、この3つのレベルの多様性を守っていくために、それぞれの地域で特徴的な生態系や生物相のちがいを守っていくことが大切になるよ。
なぜ生物多様性が大事なの?
私たちが食べる肉や魚、野菜などは、大地や海のめぐみによる物で、学校やおうちで使っているノートや鉛筆の原材料は木、衣類やタオルなどの生地は動植物が原材料だよ。また、それぞれの国や地方に見られる固有の文化も、その土地の自然に応じて発展。このように、生物多様性は私たちの暮らしに密接に関わっているよ。でも、私たち人間の活動によって、生物多様性のバランスがくずれつつあるんだ。
環境省が2021年に取りまとめた「生物多様性及び生態系サービスの総合評価2021(JBO3)」によると、日本の生物多様性は、農地や森林、干潟などの減少や環境の変化によって、その環境に生息・生育する生物の種類や個体が減少。国内の野生生物について絶滅のおそれを評価した「レッドリスト」では、絶滅のおそれがあるとされた種が増えているんだ。
生物多様性のめぐみを受けて初めて、私たちは暮らしていくことができるよ。だからこそ、私たちに何ができるのか、いっしょに考えていこう!
3つのレベルの生物多様性
『神奈川県レッドデータブック』を見てみよう!
野生生物について生物学的観点から個々の種の絶滅の危険度を評価して、それらの種に関する情報をまとめた書籍だよ。2022年に『神奈川県レッドデータブック2022植物編』を公表し、現在は動物編の作成に向けて県内の昆虫類・クモ類の生息調査を実施しているよ。
[参考]
>>> 環境省『令和5年版 環境・循環型社会・生物多様性白書』
>>> 神奈川県『生物多様性』
生物多様性を意識・実践してみよう!
私たちの身近な所で、生物多様性を意識することはできるんだ!
旬の食べ物を味わう
私たちは、毎日さまざまな命を食べて生きているよ。そのことに感謝し、残さず、むだにしないことが大切!
環境に優しい商品を選ぶ
パッケージなどで見かける「環境ラベル」には、生物多様性に配慮を表すラベルもあるよ。ぜひ探してみてね!
地域の活動などに参加する
地域で活動する市民団体、地元企業、市町村などが、生物多様性の保全や配慮のためのさまざまな取り組みをしているよ。参加したり、調べてみたりしてみてね。
自然や生きものにふれる
都市の身近な所には公園や樹林地などを散策してみてね。リフレッシュはもちろん、生きものたちとのふれ合いや新たな発見があるかも!?
生物多様性について考える
図書館や書店には、自然や生きものをテーマにした本が豊富で、インターネットにも情報がたくさん! 生物多様性を考える良いきっかけになるはず!!
「かながわ生きもの調査」に参加しよう!!
みんなで身近な自然にすんでいる生きものを探して、発見情報を報告する調査だよ。
令和5年度(2023.4~2024.3)
「かながわ生きもの調査」の結果発表!!
里山の生きもの 報告件数ランキング
1位 ツバメ
写真:秦野市くずはの家
2位 シオカラトンボ
写真:吉谷昭憲氏
3位 カワセミ
写真:加藤ゆき氏
外来種 報告件数ランキング
1位 ハクビシン
写真:神奈川県(平塚駐在事務所)
2位 アライグマ
写真:環境省ホームページ
3位 シシッピアカミミガメ
写真:環境省ホームページ
特定外来生物のアライグマは、ほかくなどの防除が必要だよ。アライグマや、そのこんせき(足あと、つめあとなど)を見付けたら、おうちの人や先生など、大人の人に報告してね。
「かながわ生きもの調査」への参加方法
STEP1
環境省の「いきものログ」にユーザー登録
STEP2
生きものを探し、観察する
STEP3
観察結果を「かながわ生きもの調査」に投稿する
STEP4
みんなの観察結果を確認する
協力 : 神奈川県
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。