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今月のどうぶつ:アオタテハモドキ
学名:Junonia orithya
タテハチョウ科 タテハモドキ属
生息地:沖縄県。海外では、中国南部、台湾、東南アジア、南アジアなど。
上:成虫(オス) 下:幼虫。短くかたいとげが全身にありますが、毒はありません
はねには目玉模様があります
アオタテハモドキの大きさは、はねを広げると4・5㎝ほどになります。オスの前ばねの表面は、黒っぽい色で、後ろばねは、非常に美しい青色です。一方、メスの前ばねは、茶色からこげ茶色。後ろばねは、茶色から青色と、個体によってちがいます。オスもメスも、前ばねと後ろばねの両方に目玉模様(眼状紋)があり、メスの目玉模様の方が大きく目立ちます。
日本でアオタテハモドキが定着しているのは、沖縄県だけといわれていますが、飛ぶ力が強いことと、最近の地球温暖化により、鹿児島県奄美諸島や九州南部でも見られる機会が増えています。また、たまに本州などにも飛んできて、一時的に繁殖することがあります。
メス。オスよりも目玉模様が大きい
展示をすると人気です
アオタテハモドキは、9月号でご紹介したタテハモドキと同じく、草原や畑など開けた場所が特に好きなチョウです。そのため、木がたくさん生えている橿原市昆虫館の放蝶温室では、あまり飛んでくれません。また、飼育したものから再び採卵して繁殖させる累代飼育に成功していないので、卵を持った野生のメスが手に入ったときに、一時的に採卵・飼育して展示します。たまに展示するだけですが、美しいチョウのため、お客様に好評です。
交尾中のペアからメスをうばおうとするオス
かしはらしニュース
「橿原市昆虫館研究報告第3号」が発行されました
報告書では、橿原市で初めて見つかったアカマダラハナムグリ(写真)や、橿原市昆虫館の放蝶温室に侵入しているアリの調査など、橿原市昆虫館の学芸員や関係者が研究し、その成果を論文として発表しています。インターネット上で無料でご覧いただけますので、「橿原市昆虫館研究報告」で検索してみてください。
写真提供:橿原市昆虫館
協力・監修:橿原市昆虫館
奈良県橿原市南山町624
TEL:0744-24-7246
https://www.city.kashihara.nara.jp/kanko_bunka_sports/konchukan/index.html
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。