【円山動物園だより】絶滅の恐れ「サイイグアナ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2024.11.11

【円山動物園だより】絶滅の恐れ「サイイグアナ」

目次 [非表示]

今月のどうぶつ:サイイグアナ

有鱗目/イグアナ科
【生息地】アメリカ(ナヴァ ッサ諸島)、ハイチ(イスパ ニョーラ島)、ドミニカ

円山動物園にはオス3頭とメス1頭がいます。

絶滅の恐れ

サイイグアナは、アメリカやハイチ、ドミニカの限られた島の海岸や岩場などに生息しています。オスは体重約1.5㎏、体長120㎝で、メスはオスより一回り小さいです。植物や果実、たまに昆虫などを食べます。

鼻の上にサイのような角があることから、サイイグアナとよばれています。背中にはクレストと呼ばれる「たてがみ」のようなうろこが並んでいます。また、オスには頭とあごの下にコブがあります。このコブはやわらかい脂肪のかたまりで、何のためにあるのかはっきりとは分かっていません。

頭とあごの下にコブがあるオス

繁殖を目指して

サイイグアナは環境の変化に弱い、繊細な動物です。自然破壊や、人間が持ちこんだイヌやネコなどにおそわれることなどが原因で生息数が減っており、対策をしなければ絶滅してしまうかもしれません。

円山動物園では、ドイツの動物園と共同でサイイグアナの繁殖に取り組んでいます。繁殖をするためには、屋内で生息地の環境を再現しなければなりません。季節によって温度や湿度をコントロールしながら1頭ずつ飼育をして、今年初めて繁殖に挑戦しました。繁殖期になるとオスは頭を上下にふり、メスに求愛をします。繁殖期の5~6月にオスとメスを同居させると、8月に10個の卵を産みましたが、状態が悪く、卵がかえることはありませんでした。簡単な道のりではありませんが、今は来年の繁殖に向けて取り組んでいます。

サイイグアナはとても希少な動物で、国内では円山動物園と静岡の動物園のみで飼育しています。ぜひ、近くでじっくりと観察してみてください。

頭の大きなこぶが特徴

オスより一回り小さいメス

まるやまニュース

「ユキヒョウ」が来園したよ!

10/22(火)に秋田市大森山動物園からユキヒョウ「ヒカリ」が来園したよ。国内の動物園では、お互いに協力してユキヒョウの繁殖に取り組んでいて、今回も円山動物園での繁殖を目的に来園したんだ。これで円山動物園では、オス1頭、メス2頭のユキヒョウを飼育中。公開が始まったらぜひ見に来てね。

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!

質問

飼育員さんは1日どんなスケジュールでお仕事しているの?

答え

円山動物園の飼育員は朝8時45分までに出勤するよ。出勤したら安全のためにラジオ体操をして、園内の情報を共有するためにミーティングをするんだ。その後17時ごろまで担当動物の観察や、えさや掃除などのお世話をするよ。夕方には事務所にもどってその日の動物の健康状態や動物の行動などを日誌に書いて記録に残しているよ。


協力・監修/札幌市 円山動物園

札幌市 円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
TEL. 011-621-1426
http://www.city.sapporo.jp/zoo/

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

この記事の関連ワードKEYWORD
おすすめの関連記事RECOMMEND
人気の記事RECOMMEND
1
2
3