【旭山動物園だより】北海道にいるノウサギ「エゾユキウサギ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2024.11.11

【旭山動物園だより】北海道にいるノウサギ「エゾユキウサギ」

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旭山動物園の獣医師・佐藤伸高さんが、動物や動物園、自然について紹介するコーナーです。

今月のどうぶつ:エゾユキウサギ

ウサギ目 ウサギ科
【生息地】 北海道

旭山動物園では、メス3頭を飼育しています。

北海道にいるノウサギ

エゾユキウサギは、日本では北海道にのみ生息しているノウサギの仲間です。本州より南に生息するニホンノウサギとは別の種類です。主食は草で、動物園では草の他にキャベツ、ニンジン、サツマイモやウサギ用ペレットをあたえています。

ウサギというと、ペットショップにいるウサギのイメージがあると思います。それはアナウサギを改良したもので、穴の中で出産をして、赤ちゃんは毛も生えていない未熟な状態で生まれます。エゾユキウサギは草原で出産し、赤ちゃんは毛が生えて成長した状態で生まれます。大人になれば同じような見た目ですが、アナウサギとノウサギは全くちがうウサギです。

生後1カ月の赤ちゃん

季節で毛の色が変化

エゾユキウサギは季節で段々と毛の色が変わっていきます。夏は茶色っぽい毛、冬は名前の通り雪のような白い毛に変わります。動物園では10月ごろは体のほとんどはまだ茶色ですが、耳と足の先から徐々に白くなっていきます。色が変わるのは敵に見つかりにくくするためと考えられています。夏は枯草や土の色に近い茶色、冬は雪の色に近い白に変わることで、天敵から身を守っています。

他のノウサギの仲間と比べて足が長く、足の裏が大きいのが特徴です。これは北海道の深い雪の中でもうまらずに走るためと考えられています。また、足の裏には毛がびっしりと生えていて、寒さから身を守っています。

毎年、夏の初めになると動物園に「ウサギの赤ちゃんがはぐれていてかわいそう、保護してください。」という電話がかかってきます。エゾユキウサギのお母さんは赤ちゃんを草原に残して、えさを食べに行き、定期的におっぱいをあたえにもどって来ます。すぐに保護するのではなく、見守ることも大切と知ってもらえればうれしいです。

夏のエゾユキウサギ

耳と足の先から白くなっていきます

あさひやまニュース

生後20日ごろ

アムールヒョウの赤ちゃん誕生!

今年の8月24日(土)に、アムールヒョウの赤ちゃん1頭が生まれました。今は、来園者からは見えない寝室で、すくすくと育っています。公開が決まりましたら公式HPでお知らせします。お楽しみに!

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えます!

質問

動物が多いから、えさをやるのは大変ではないですか?

答え

動物のえさとして肉、魚、野菜、果物などたくさんの種類を用意するのも大変ですし、それぞれの動物の体の大きさに合わせて小さく切ったりするのも大変な仕事です。


協力・監修:旭川市 旭山動物園

旭川市 旭山動物園
旭川市東旭川町倉沼
TEL. 0166-36-1104
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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