【スマートアクアリウム静岡だより】夜間に光る「マツカサウオ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
静岡
動物園だより
2024.11.05

【スマートアクアリウム静岡だより】夜間に光る「マツカサウオ」

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今月のどうぶつ:マツカサウオ

学名: Monocentris japonica
キンメダイ目 マツカサウオ科
生息地:北海道積丹半島~琉球列島の大陸棚域、紅海をふくむインド洋〜西太平洋

特徴:水深20~200mの岩礁域で群れを作り、幼魚はときどき、浅瀬で見つかることもあります。肉食性でエビなどの甲殻類や小型の魚類を吸いこむように丸のみします。

夜間に光るマツカサウオ

マツカサウオの下あごには発光器があり、さらに発光バクテリアが共生していて、暗くなるとほのかに光る様子が見られます。発光する理由はよく分かっていませんが、動きがおそいため、光におびき寄せられた生き物を捕食するためだと考えられています。富山県魚津市の水族館で停電が起きたとき、真っ暗な水槽で光っていたマツカサウオが飼育員により発見されました。それにより初めて、マツカサウオが光ることが分かりました。

ほのかに青く光るアゴ下の発光器

かたいウロコとトゲで身を守る

松かさ(松ぼっくり)に似ていることからマツカサウオという名前が付き、英名でも「Pinecone fish(松ぼっくり魚)」と呼ばれています。包丁が通らないほどのかたいウロコと、背びれ・腹びれにかたいトゲを持つ特徴からヨロイウオと呼ばれることもあります。最近はそのかたいトゲで、水槽のガラス面をひっかき、傷がたくさん付くことがなやみの種です。このようにかたいウロコとトゲで身を守ることができるためか、泳ぎがゆったりとしていて、かくれられる場所が少ない水槽では簡単につかまえることができます。

スマートアクアリウム静岡で飼育しているマツカサウオは、顔の前に現れた物はえさだと思って吸いこもうとするので、ピンセットや人間の指など、えさではない物にもよく反応します。マツカサウオには歯が無いのでかじられてけがをすることはありませんが、少しびっくりします。

腹びれのトゲ。
水槽が傷つくほどのかたさ

スマートアクアリウム静岡だより

水族館生まれのクマノミ幼魚を展示

スマートアクアリウム静岡では、繁殖したクマノミの幼魚の展示を開始しました。クマノミは静岡県周辺の海でも見られる魚で、イソギンチャクといっしょに生活することで有名です。小さいですが、成体のクマノミと同じ模様をしています。また、モニターで産卵や卵から生まれる瞬間の映像を見ることができますよ。今しか見ることができない、かわいらしい姿を見に来てくださいね。


写真提供:スマートアクアリウム静岡

協力・監修/スマートアクアリウム静岡
静岡市葵区御幸町10番地の2 松坂屋静岡店本館7階
TEL:050-3131-9211
HP:https://smartaqua-sz.jp/

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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