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今月のいきもの : イシマキガイ
学名: Clithon retropictus
アマオブネガイ目 アマオブネガイ科
生息地:本州中部より南の川や河口域
巻貝の一種で、半球形の茶色い貝殻の表面には黄色い三角模様がたくさん並んでいます(個体によっては色柄の変異も見られます)
アクアリウムの「コケとり屋さん」
最大2.5㎝ほどの巻貝で、水中の岩などにくっついています。意外に活発に動き、岩の表面に付いたコケを、ザラザラとした歯舌でけずり取って食べるので、水族館や趣味のアクアリウムでは「コケとり屋さん」として水槽に入れられることも多いです。
相模川では河口から下流域(湘南大橋~馬入橋あたり)で多く見られますが、千葉県など、いくつかの県では絶滅危惧種に指定されています。
ゆらゆら動く細い触角も特徴
川の貝でもあり海の貝でもある?
イシマキガイは、一生の間に淡水域と海域を行き来する「通し回遊」を行います。成長段階のほとんど(幼体~成体)を川で過ごし、産卵も川の中で行いますが、生まれた赤ちゃんは淡水では長く生きられません。そこで、海の近くまで流されて行き、しばらく塩水中をただよって生活します。もう少しで稚貝になるところまで成長したら、満潮時に川底へ入り込んでくる海水に乗って、川をある程度さかのぼってから、水底に降りて、少しずつ上流へとはい上がって行くのです。
相模川は護岸や治水工事によって川の生き物が暮らしにくくなった面もありますが、海とのつながりは保たれています。イシマキガイは、そんな相模川の河口域で現在も多く生息している種の1つです。
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さがみはらニュース
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写真提供・協力 ・ 監修/相模川ふれあい科学館 アクアリウムさがみはら
相模川ふれあい科学館 アクアリウムさがみはら
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