【和歌山県立自然博物館だより】ご飯のお供チリメンジャコができるまで「カタクチイワシ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
和歌山
動物園だより
2024.10.07

【和歌山県立自然博物館だより】ご飯のお供チリメンジャコができるまで「カタクチイワシ」

目次 [非表示]

今月のいきもの: カタクチイワシ

学名:Engraulis japonica
ニシン目 カタクチイワシ科
生息地:北海道から九州南岸までの沿岸域・瀬戸内海

全国的に分布し、赤ちゃんはしらす干し、稚魚は煮干し、親魚は刺身やにつけなどはもちろん、アンチョビなどとして食されるおいしい魚です。

ご飯のお供チリメンジャコができるまで

しらす干しやチリメンジャコは、主にカタクチイワシの赤ちゃんを湯がいてかんそうさせたものです。原料となるカタクチイワシの赤ちゃんは海で泳いでおり、地引網や船曳網(バッチ網)というあみでつかまえます。

海の中はカタクチイワシの赤ちゃんだけが泳いでいる訳ではないので、あみにはカタクチイワシだけではなく、他の魚や、エビやカニなどの赤ちゃんも混ざっています。その混ざった海の生き物の赤ちゃんを探して楽しむのが、今回のイベント「チリメンモンスター探し」です。

鮮度が命!水揚げしたらすぐにかまゆで

港に水揚げされたカタクチイワシの赤ちゃんは傷みやすいため、すぐに加工場に運ばれ大きなかまでゆでられます。湯がいただけで、かんそうさせていないものを「かまあげしらす」といい、やわらかくてとてもおいしいのですが、賞味期限が短いので主に産地の近くで食べられています。

「かまあげしらす」を天日などでかんそうさせたものを「しらす干し」や「チリメンジャコ」といい、ご飯の上に乗せたり、野菜といっしょにたき合わせたりして食べられています。「チリメンモンスター探し」には、「かまあげしらす」よりも、保存性が高い「チリメンジャコ」が適しています。ぜひ一度、「チリメンモンスター探し」に挑戦してみてくださいね!

シラスの天日干し

加工場でゆでられるシラス

和歌山県立自然博物館ニュース

自然博物館体験教室
「チリメンモンスターイン和歌山」開催!

11月17日(日)に自然博物館レクチャールームで、チリメンモンスターを探すイベントを行います。チリメンジャコに混ざる海の生き物の赤ちゃんを探しつつ、生態系について学びます。申し込みは10月27日(日)まで。応募者多数の場合は抽選となります。くわしくはホームページをご覧ください。


写真提供・協力・監修:和歌山県立自然博物館

和歌山県立自然博物館
〒642-0001 和歌山県海南市船尾370-1
TEL 073-483-1777
https://www.shizenhaku.wakayama-c.ed.jp/

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エコチル編集部

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