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今年、給食の牛乳パックが変わった小学校は多いよね。ストロー無しでも飲める牛乳パックにしたのは何でなんだろう。今回はプラスチックについて紹介するから、みんなで考えてみよう。
何でプラスチックを減らしたいの?
毎日学校で食べている給食。みんなは牛乳を飲むとき、ストローを使っているかな。大阪府の給食では、約1年前からストローを使わなくても飲める牛乳パックが増えてきているんだよ。理由は、プラスチックを減らすため!みんなが今まで給食で使っていたストローはプラスチックでできていたから、ストローを無くせば、プラスチックを減らせるよね。でも何でプラスチックを減らしたいんだろう。
エコチル7・8月号で、プラスチックごみが問題になっているという話をしたのだけど、みんなは覚えているかな。プラスチックを減らしたい理由は、大きく分けて3つあるんだ。
1つ目は「プラスチックごみ問題」。プラスチックは、自然の力ではなかなか分解されないから、正しい捨て方をしないと、ずっと残ってしまって、環境をこわす原因になってしまうんだ。
2つ目は「限りある資源を使っていること」。プラスチックの原料になる石油は、採れる量が限られているんだ。だから無駄に使い続けたら、いつか無くなってしまう可能性があるよ。
3つ目は「地球温暖化」。プラスチックは、つくるとき、運ぶとき、捨てるとき、すべてで地球温暖化の原因になる二酸化炭素(CO₂)を出してしまうんだ。
正しく使って正しく捨てるのが大切
でも、プラスチックは便利だし、正しく使えばエコにもつながるよ。車の部品に使うことで車を軽くして、走るのに必要なエネルギーを減らしたり、食べ物の保存に適したプラスチックを使って、冷凍するエネルギーを節約したりできるんだ。それに、プラスチックは正しい捨て方をすれば、リサイクルもできるよね。だから、プラスチックを無駄に使わず、必要な所に使って、使えなくなったら正しく捨てるのがとても大切なんだ。それに最近は、石油を使わずに、サトウキビなどの生物資源を使ってつくるものや、微生物が分解してくれるものなど、地球に優しいプラスチックもつくられているんだよ。
実は、大阪府の一部の地域では、牛乳パックに使われているプラスチックをほぼ100%植物由来のものに変更していて、燃やすときに出るCO₂の量をさらに減らすことができているんだ。
みんなの暮らしを便利にしてくれるプラスチックだからこそ、どうすれば地球にやさしい使い方ができるか考えていきたいね。
プラスチックは何が問題!?
ごみ問題
自然には分解されないから、まちがった捨て方をすると、環境をこわす原因になるよ。特に海のプラスチックごみ問題は深刻。世界では、1年に約800万t(京セラドーム約7個分!)のプラスチックごみが海へ流れ出ているといわれていて、海の生き物たちを苦しめているんだ。
有限な石油を使う
プラスチックは石油を使ってつくるんだけど、石油は限りある資源。使う量を少なくしないと、いつか無くなってしまう可能性があるんだ。
地球温暖化の原因になる
プラスチックは、原料の石油を採るところから商品にするまでに、たくさんのエネルギーを使って、地球温暖化の原因になるCO₂を出すんだ。使い終わった後、燃やすときにもCO₂が出てしまうよ。
給食でストローを使わないとどのくらいCO₂を減らせるの?
ストロー無しでも飲める牛乳パックは、日本中の多くの小学校給食で使われ始めているんだけど、大阪府では約1年前に5市町からスタ-ト!今年からどんどん増えて、2学期からは府内のほぼすべての市町村の小学校で使われるようになったよ。
大阪府ですべての使い捨てストローを使わずに飲むと
年間最大約146t-CO₂
減らせると考えられるんだ!
CO₂を1t減らすってどのくらいの量??
どのくらい分かるかな!?
プラスチッククイズにチャレンジ!
Q1.この中でプラスチックが使われているものはどれでしょう。
A.使い捨てマスク
B.消しゴム
C.紙パック
Q2.今のままの生活を続けると、世界のプラスチックの生産量は2050年には約何tになると予想されているでしょう。
A.5億t
B.8億t
C.11億t
Q3.プラスチックごみを減らすために大切な「3R」!プラスチックをリサイクルするための正しい捨て方はどれでしょう。
A.紙など他のごみといっしょに捨てる
B.ペットボトルはキャップをつけたまま捨てる
C.分別ルールを守る
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Q1.答え ぜんぶ
3つ全てにプラスチックが使われているよ※。
マスクの原料はポリプロピレンやポリエステルなどの合繊せんい。消しゴムは塩化ビニール樹脂を原料にしたものが多いよ。紙パックは、紙の両面にポリエチレンのうすいまくがはってあるんだ。全てプラスチックの仲間だよ。
※製品によりプラスチックが使用されていない場合があります。
Q2.答え C
このまま使い続けるとプラスチック生産量は約11億tになって、石油消費量の20%をプラスチックがしめると予想されているよ。さらに、海のプラスチックごみは、魚の量(7億5000万t)をこえるといわれているんだ。
Q3.答え C
AとBはしてはいけないこと! 同じプラスチックでも、リサイクルできる物、できない物があったり、ペットボトルとプラスチック製の容器は捨てる日がちがったりするよ。無駄なくリサイクルできるように、住んでいるまちの分別ルールをしっかり守ろう。
9月1日(日)~12月31日(火)は「おおさか3Rキャンペーン」期間だよ!
プラスチックごみを減らすためにもいつも以上に3つのRを意識して行動しよう
- リデュース ごみを減らそう
- リユース 修理などしてくり返し使おう
- リサイクル 素材などにもどして再利用しよう
監修:大阪府環境農林水産部
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。