【マリンピア日本海だより】ただの「メダカ」じゃない「キタノメダカ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
新潟
動物園だより
2024.09.09

【マリンピア日本海だより】ただの「メダカ」じゃない「キタノメダカ」

目次 [非表示]

今月のどうぶつ:キタノメダカ

学名:Oryzias sakaizumii
ダツ目 メダカ科
生息地:日本北部の止水域や緩流域

池の中のキタノメダカ。オレンジ色が特徴のヒメダカなどは改良品種です。

ただの「メダカ」じゃない

「めだかの学校」の童謡で知られ、大きな目と丸みをおびた腹部の姿でイラストなどにもよく登場するメダカは、昔から日本人にとってなじみ深い魚。それは、メダカの生息する環境が、田んぼや用水路、池などのように人の生活に近い場所だからでしょう。

従来、日本のメダカは標準和名「メダカ」の1種類とされていましたが、日本海側に生息するメダカは遺伝的にその他の地域のメダカと異なることが発見され、2013年に「キタノメダカ」と「ミナミメダカ」の2種に分類されました。

田んぼの中のキタノメダカ

身近な小魚の危機

身近な存在だったキタノメダカが、今では環境省の絶滅危惧種リストに入っています。その理由の1つに、ミナミメダカとの分布地の混合や人工的に作り出された品種の放流などによる遺伝子汚染という問題があります。丈夫で飼育しやすく、さまざまな色や形に改良されたメダカは大変人気ですが、絶対に自然界に放流しないように気を付ける必要があります。

もう1つの理由は、近年の開発や農地整備、または外来種の捕食者の侵入など、生息環境の悪化です。マリンピア日本海では、キタノメダカが元気に泳げる昔ながらの田んぼを、にいがたフィールドという野外展示スペースに用意しています。生き物と共に暮らす、昔なつかしい日本の風景をぜひ楽しんでください。

にいがたフィールドでの田植え

マリンピアニュース

日本海の深海、のぞいてみよう!

佐渡海峡の深海生物を見たことがありますか? 簡単に見ることはできません。そこで、マリンピア日本海はふくしま海洋科学館と共同でROV(遠隔操作型水中探査機)による調査を行いました。この企画展示では、普段見ることのできない海底の世界を映像と共に紹介します。展示は来年の2月24日(月)まで続きます。


写真提供/新潟市水族館マリンピア日本海

協力・監修/新潟市水族館マリンピア日本海
〒951-8555 新潟市中央区西船見町5932-445
TEL 025-222-7500
https://www.marinepia.or.jp/

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

この記事の関連ワードKEYWORD
おすすめの関連記事RECOMMEND
人気の記事RECOMMEND
1
2
3