【橿原市昆虫館だより】はねの裏面は、羽化する時期によって変わります「タテハモドキ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
奈良
動物園だより
2024.09.09

【橿原市昆虫館だより】はねの裏面は、羽化する時期によって変わります「タテハモドキ」

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今月のどうぶつ:タテハモドキ

学名:Junonia almana
タテハチョウ科
生息地:日本では、九州から沖縄県(地球温暖化により分布を拡大中)

上・下:夏型のタテハモドキ。はねの両面に目玉模様があります

はねの裏面は、羽化する時期によって変わります

タテハモドキは、タテハチョウの仲間ですが、なぜか名前に「モドキ」と付いています。大きさは、はねを広げると4.5㎝ほどです。はねの表面は、オレンジ色で、大きな目玉模様(眼状紋)があります。はねの裏面は、夏ごろに羽化する夏型には、目玉模様がありますが、秋ごろに羽化する秋型には、模様はほとんどなく、枯葉のような色をしています。はねの模様は、オスもメスもほとんど同じです。草原など開けた場所が好きなため、畑などでも見ることができ、時に花に止まり、みつを吸っています。

タテハモドキのはねの裏面(秋型)

幼虫は、いろいろな種類の植物を食べます

タテハモドキの幼虫は、黒からこげ茶色で、短くかたいとげが全身にあります。トゲは、さわるとチクチクしますが、毒はありません。食草は、イワダレソウ、オギノツメ、セイタカスズムシソウ、オオバコなどです。チョウの仲間にしては、比較的広い範囲の種類の植物を食べます。

橿原市昆虫館では、野生のメスから採卵したものをときおり育てています。温室に食草を置き、自由に産卵させることが難しいため、飼育したものから再び採卵して繁殖させる累代飼育は、少し手間がかかります。そのため、温室に飛ばしている数は、あまり多くありません。

タテハモドキの幼虫

かしはらしニュース

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開催期間:令和6年10月14日(月・祝まで)


写真提供:橿原市昆虫館

協力・監修:橿原市昆虫館
奈良県橿原市南山町624
TEL:0744-24-7246
https://www.city.kashihara.nara.jp/kanko_bunka_sports/konchukan/index.html

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