【エコチル特集】9月10日は下水道の日!暮らしを支える「下水道」について知ろう!|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
大阪
特集
2024.09.02

【エコチル特集】9月10日は下水道の日!暮らしを支える「下水道」について知ろう!

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台風が多くて雨がたくさん降る9月。
でもみんなの町は雨水がたまって歩けなくなったり、きたない水が町にあふれたりしていないよね。
今回は、みんなの暮らしを支えてくれている下水道について考えてみよう。

大阪市は浸水に弱い土地!

みんなは9月10日が「下水道の日」だって知っているかな。「下水道の日」は、下水道の役割とその重要性を広く国民に知ってもらうため、1961年につくられたんだ。でもなんで9月10日なんだろう。理由は、下水道の大きな役割の1つである「浸水から町を守ること」に関係しているよ。

昔から、台風は「立春」から数えて210日目によくやってくるといわれていて、それがちょうど9月10日。台風が多い時期は、雨がたくさん降るから、雨水をすみやかに流し、町が水びたしにならないようにする「浸水から町を守ること」が大切だよね。だから、9月10日を「下水道の日」にしたんだ。大阪市は、約90%の土地が、雨水をポンプで川や海に排水しなければならない低い土地で、とても雨に弱い地形なんだ。それに、大阪市は畑や田んぼがほとんど無い上に、雨が浸透しないアスファルトやコンクリートなどで地面が固められるようになって、多くの雨が下水道管に一気に集まるようになったんだ。だから、浸水から町を守る下水道の役目はとても大切なんだよ。

きれいな町も川も下水道のおかげ

下水道には、他にも役割がいくつかあるよ。「川や海の環境を守ること」、「衛生的で美しい町をつくること」も大切な役割。浸水から町を守れても、みんなが使ったよごれた水が、そのまま川や海に流れたら、川や海がよごれて生き物がすめなくなってしまうし、町にあふれたら、大変なことになってしまうよね。

さらに、下水処理場でよごれた水をきれいにするときに発生したガスで電気を作ったり、よごれた水をきれいにするときに出るどろ(汚泥)を燃料にしたりしているんだ。だから「エネルギーや資源をつくること」も下水道の役割なんだ。

なかなか目にする機会が無いから気が付きづらいけれど、みんなが快適に暮らすために欠かせない下水道!「下水道の日」をきっかけにみんなも興味を持ってみてね。

下水道の役割

浸水から町を守る

雨が降ると、ポンプを使って川や海に雨水を排水して、大阪の町が水びたしになるのを防いでいるよ。

川や魚の環境を守る

家や学校などから出るよごれた水をきれいにして、川や海に返すよ。
川や海がきれいになれば、魚など生き物がすめるようになるよね。

衛生的で美しい町をつくる

家や学校で使ったよごれた水は、下水道管を通って下水処理場に運ばれていくよ。下水道が整備されると、よごれた水が町に流れず、清潔に保たれるよ。

エネルギー・資源をつくる

下水処理の途中で発生したガスを使って電気をつくったり、汚泥を燃料や建設材料にしたりしているよ。

下水のよごれは微生物がきれいにしてくれる!?
下水処理お助け「微生物」ミニ図鑑

大阪市の下水処理場では、いろいろな微生物の力を借りて、水をきれいにしているんだ。大活躍の微生物たちを少し紹介するよ。

1. アルケラ(なべかむり)

アメーバの仲間で、なべのような形のからを持ち、体の本体はからの中におさまっているよ。からはカニのこうらと同じ成分でできているんだ。

2.トコフィリア

体の2~4カ所から、ストロー状の吸管が出ているよ。吸管を使って微生物をつかまえるけれど、吸管以外はほぼ動くことはないんだ。

3.ゾウリムシ(せん毛虫)

よごれた水が好きで、その中にふくまれるバクテリアが大好物!水のよごれを食べてくれるから、下水処理で大活躍なんだ。また、結婚(接合)して新しく生まれ変わることで、若々しい状態で元気な仲間を増やすよ。

4.パラネマ(フトヒゲムシ)

葉緑体を持たず体は透明。光合成ができないから、他の生き物を食べるんだ。ミトコンドリアの先祖だと考えられているよ。

5.アメーバ

決まった形を持たないのがアメーバの特徴!「仮足」と呼ばれる、体からのびたでっぱりを使って移動するよ。えさがあると仮足を使ってだきかかえるようにつつみこんで、そのまま食胞となりえさを消化するんだ。

めざせ下水道博士‼
下水道〇×クイズにチャレンジ!

Q1. 下水道がなかったら、みんなの住んでいる町が大変なことになる。

Q2. 下水のよごれは微生物が食べてきれいにする。

Q3. 電車が通れるくらいの大きな下水道管がある。

Q4. 台所の流しに、野菜くずや油を流して良い。

Q5. 下水の処理から電気をつくることができる。

 

 

Q1.答え:
下水道が無かったら、水洗トイレが使えないよね。町中によごれた水がたまって病気が流行ったり、川や海がよごれて、生き物がすめなくなったりするよ。また、大雨が降ると、町に水があふれて大変なことになってしまうよ。

Q2.答え:
今回も紹介したように、下水道は、微生物を利用して水をきれいにするんだ。くわしくは上を見てみよう。

Q3.答え:
市内の下水道管のサイズはいろいろ!直径20cmから直径6.5mまであるんだ。大きな下水道管には、大雨で降った水を海や川に流して、町が水びたしにならないようにしているよ。

Q4.答え: ×
台所の流しに、野菜くずや油などを流すと、下水道管がつまってしまうんだ。また、悪臭や害虫が発生する原因にもなるから、下水道管には、ごみや油を流さないようにしようね。

Q5.答え:
汚泥のガスを利用して発電することができるよ。他にも、汚泥を火力発電所の燃料として有効利用したり、下水工事の材料にしたりしているよ。

遊んで学ぼう!大阪市下水道科学館

下水道の大切さや働きを学べる展示だけでなく、ワークショップやイベントも人気の下水道科学館。9月は「下水道の日」にちなんだイベントもやっているよ!


「ステンドグラスのようなマンホールふたをデザインしよう」

【日時】
9月15日(日)、16日(月・祝)
①10:30〜 ②14:00〜(所要時間20分程度)
各回先着100名(材料が無くなり次第終了)

【場所】
大阪市下水道科学館 5階多目的ホール

【入館料】
無料

【開館時間】
9:30~17:00(入館は16:30まで)

【休館日】
毎週水曜日(休日の場合は翌平日)、年末年始

>>>その他のイベント情報などくわしくはコチラ

大阪市下水道科学館
住所:大阪市此花区高見1-2-53
TEL:06-6468-1156


監修:大阪市建設局、大阪市環境局

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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