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地球温暖化の影響で、最高気温が35度以上になる「猛暑日」が増えているよ。この夏は危険な暑さで外遊びができなかった日もあったかもしれないね。暑くなると、気を付けてほしいのが「熱中症」。熱中症が起こる理由やその対策について、いっしょに見ていこう。
地球温暖化で熱中症が増えている
地球温暖化とは、CO₂などの温室効果ガスが増えることにより、気温が上がること。気候の変化によって暑さが厳しくなったり、短時間で降る大雨が増えたりして、私たちの食べる物や健康にも影響が現れているよ。
静岡市でも、気温がこの100年間で2.2度高くなっていて、今後も上がり続けるといわれているんだ。さらに、気温の上昇で、熱中症にかかる危険性も高まっているんだよ。
熱中症はなぜ起こるの?
熱中症は、暑いときに運動や活動をして体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスがくずれたり、体温の調節機能が上手く働かなくなったりすることによって引き起こされるよ。熱中症になると、体温の上昇やめまい、頭痛といったさまざまな症状が現れるんだ(図1)。
では、熱中症はどんな場所で起きるんだろう?直接太陽の光を浴びる屋外で運動をしたり、公園で遊んだりするときには、特に気を付ける必要があるよ。また、冷房を切った車内では、温度が一気に上がり、わずかな時間でも熱中症の危険が高くなるため、車内から出るようにしよう。
さらに注意したいのが、室内。屋外だけでなく、室温や湿度が高い体育館や家の中でも起こることがあるんだ。熱帯夜といわれる気温が高い夜には、ねている間に熱中症になることもあるよ。暑い日の室内では、エアコンや扇風機を活用して室温を調整しよう。
図1
熱中症の主な症状
軽い症状
- めまい
- 立ちくらみ
- 筋肉痛
少し重い症状
- 頭痛
- はき気
- 体がだるい
重い症状
- 意識が無い
- 体がひきつける
- 体温が高い
- 呼びかけに対し返事がおかしい
- まっすぐに歩けない
普段から熱中症対策をとろう
熱中症は、正しく知ってしっかり行動すれば防ぐことができるよ。のどがかわく前にこまめに水分を補給するなど、下の熱中症対策(図2)をチェックし、普段から意識して過ごすことを心がけよう。また、危険な暑さを知らせる「熱中症警戒アラート」や危険な暑さから避難できる「クーリングシェルター」の取り組みも始まっているよ。上手く利用して暑さから身を守り、元気に残りの夏を乗り切ろう。
図2
熱中症を予防するために、熱中症対策を知ろう
毎日の生活の中で、次の点に取り組もう。
1 こまめに水分補給をしよう
のどがかわく前に、こまめに水分補給し、適度に塩分も補給しよう。
2 暑さをさけよう
室内が暑い場合は、エアコンや扇風機を上手に利用したり、部屋の風通しを良くしよう。暑いときは無理をしないことも大事だよ。
3 服装を工夫しよう
すずしい服装を選ぼう。風通しが良い、あせを吸ってくれる、かわきやすいものを選び、帽子や日傘も利用しよう。
4 暑さに備えた体づくりをしよう
無理をせず徐々に体を暑さに慣らそう。
熱中症警戒アラートを活用しよう
「熱中症警戒アラート」とは、熱中症の危険性が高い場合に、暑さに「気づき」、予防行動をうながすもの。発表されたら、水分補給やすずしい部屋で過ごすなどの熱中症対策に進んで取り組もう。
この「熱中症警戒アラート」より1つ上のものが、「熱中症特別警戒アラート」。熱中症の危険性が「極めて高い」ときに発表されるんだ。発表されたら、予防行動を徹底し、不要不急の外出はさけよう。
>>>熱中症警戒アラートなどは環境省LINE公式アカウントで確認することができるよ
クーリングシェルターで暑さをしのごう
クーリングシェルターは、熱中症の被害を防ぐために静岡市が指定した施設で、熱中症警戒アラート運用期間中、一般に開放されているよ。
市内で休憩所として開放されている施設は、市役所や図書館、ドラッグストアなど約220施設(7月末時点)にのぼるんだ。外がとても暑かったときや体調が悪くなったときには、無理せず利用しよう。
監修/静岡市 GX推進課
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。