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今月のどうぶつ:ハナカマキリ
学名:Hymenopus coronatus
英名:Walking flower mantis
カマキリ目 ハナカマキリ科
生息地:東南アジア
ふ化してすぐのハナカマキリ
お花のようなハナカマキリ
ハナカマキリの体の色は、ピンク色が混じった白色をしています。体の色は個体によって異なり、ピンク色の強いものもいれば、黄色味が強いものもいます。また、中足と後足は一部がヒレ状に広がっており、花びらのように見えます。幼虫はランの花に似ており、花とまちがえて寄って来る虫を食べるといわれています。ふ化してすぐのときだけは、赤と黒の警戒色をしています。これは、カメムシの幼虫に※擬態し、身を守るためといわれています。
※擬態とは…他の物に様子を似せること。
ハナカマキリの幼虫
難しいペアリング
オスはメスに比べて体がかなり小さく、いっしょに飼育するとオスがメスに食べられてしまうおそれがあります。そのため通常は個別で飼育し、繁殖を行うときだけ慎重にペアリングをします。このタイミングは難しく、成虫になってからさらに成熟するまで待ちます。一方で、タイミングをのがすと無精卵を産卵してしまうことがあり、熟練した飼育員の目が必要となります。
一般的に、カマキリの仲間はすべて※卵鞘というかたちでたくさんの卵をまとめて産みます。ハナカマキリの場合、1つの卵鞘から30ぴき前後、多いときには80ぴき近くふ化をしたこともあります。橿原市昆虫館では、ふ化から成虫になるまでオスは3カ月、メスは4カ月ほどかかります。
※卵鞘とは…卵がつまっている殻のこと。
産卵の様子
かしはらしニュース
左/ムネアカハラビロカマキリ、右/ハラビロカマキリ
10月、外来種のムネアカハラビロカマキリが橿原市昆虫館の屋上で見つかりました。在来種のハラビロカマキリの数が減少する可能性があり、今後注意が必要になります。ムネアカハラビロカマキリはより大型で、お腹側から見た胸が全体に赤いことなどが特徴です。
写真提供:橿原市昆虫館
橿原市昆虫館
奈良県橿原市南山町624
TEL:0744-24-7246
https://www.city.kashihara.nara.jp/article?id=5c52229d65909e2ebea90610
協力・監修/橿原市昆虫館
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