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今月のどうぶつ:ハナミノカサゴ
学名:Pterois volitans
スズキ目 フサカサゴ科
生息地:千葉県以南、中・西部太平洋、インド洋、大西洋中西部(移入)
長くのびた背びれと胸びれをひらひらさせながら優雅に水槽の中を泳ぐハナミノカサゴは、えさやりのときには近寄って来てこちらをじっと見つめてくるほど愛嬌のある魚ですが、毒を持つ魚として有名です。
毒を持つ魚として有名
ハナミノカサゴのように毒棘を持つ魚のことを刺毒魚と総称します。毒腺が付いたトゲ(毒棘)を背びれに13本、左右の腹びれに各1本、しりびれに3本持っています。
その毒は強く、個人差は多少あるようですが、さされると激しく痛み、刺された箇所は大きくはれ上がります。
海で出会うと初めはにげていきますが、追いかけると毒棘をこちらに向けて、つっこんで来ることもあります。
水族館ではオキアミやアジの切り身をえさとしてあげていますが、食欲旺盛で、えさにそっと近づくと口を大きく開けて一気に飲みこんでしまいます。野生では小魚やエビなどを食べています。
えさやりのときにはじっと見つめてきます
大西洋では外来種
ハナミノカサゴは、アメリカやメキシコなどでは外来種として知られています。本来の生息地から遠くはなれた大西洋中西部のメキシコ湾やカリブ海で生息が確認され、最近ではブラジル沖にまで生息範囲を広げています。
毒を持ち天敵が少ないことから爆発的に増え、小魚を食べてしまうため、食害による生態系へのえいきょうや、毒棘でさされる人的被害も問題となっています。
飼育していた個体を野外に放したことが原因と考えられていますが、人間の安易な行動が結果として生き物たちを苦しめることにつながっています。生き物を飼い始めたら最後まで責任を持って飼いましょう。
正面からにらまれると動けなくなりそうです
京都大学白浜水族館ニュース
新入り生物のサザエ
白浜水族館にサザエがやって来ました。めずらしくないかもしれませんが、白浜水族館がある紀伊半島南西部の沖は、南からの暖かい海流である黒潮が流れており、暖かい海では稚貝が育ちにくいといわれています。白浜水族館では、ちょっとめずらしいサザエを見に来ませんか?
写真提供/京都大学白浜水族館
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