【旭山動物園だより】優れた運動能力「アムールヒョウ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2024.07.08

【旭山動物園だより】優れた運動能力「アムールヒョウ」

目次 [非表示]

旭山動物園の獣医師・佐藤伸高さんが、動物や動物園、自然について紹介するコーナーです。

今月のどうぶつ:アムールヒョウ

食肉目 ネコ科
【生息地】 ロシア東部の アムール地方

旭山動物園では、オス1頭と メス1頭を飼育しています。

優れた運動能力

アムールヒョウはヒョウの亜種で、とても寒いロシアの東部のアムール地方に生息しています。体重は30㎏から50㎏くらいで、温暖なアフリカのサバンナに生息している亜種よりも体が大きいです。寒い地域に暮らしているので、とても密に毛が生えています。体には「ヒョウがら」と呼ばれる模様があり、同じように見えますが、1頭1頭ちがいます。

群れを作らずに単独で生活していて、シカやイノシシなどをかって食べます。ジャンプ力が高く、木に登るのも得意です。また、体がやわらかく、走ったりジャンプをしたりしてもほとんど音を立てません。動物園の展示場では切り立ったがけや細い木の上をしなやかに走ったり、飛び上がったりしています。

旭山動物園に来たばかりのデン

野生では約100頭だけ

旭山動物園では1991年に日本の動物園で初めてアムールヒョウの繁殖に成功しました。現在はオスのデンとメスのみらいを飼育しています。みらいは旭山動物園生まれで、デンはみらいとの繁殖を目指して2023年にデンマークのコペンハーゲン動物園から来ました。

今年4月にデンとみらいを繁殖のために初めて同居させました。2頭はとても落ち着いていて、1週間くらいで交尾が確認されました。妊娠期間は約100日です。スタッフみんなで赤ちゃんの誕生を期待しています。

アムールヒョウは、野生では50頭くらいしかいないと考えられていました。数が減った原因は、生息地の森林の伐採や密猟が大きいとされています。しかし、最近は保護区の設立や保護活動によって100頭くらいまで数が増えているそうです。動物園では、ジャンプ力などのすばらしい能力や美しい毛の模様を見て、野生の現状についても知ってもらいたいです。

仲良く同居中のデンとみらい


丸鳥をガブリ!!

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エゾタヌキの赤ちゃんが元気に成長中!

5/11(土)に、エゾタヌキの「うみ」が出産しました。エゾタヌキはオスとメスで協力して子育てをします。まだ巣箱にいる時間が多いですが、7月ごろには放飼場で見られる予定です。

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えます!

質問

動物園の動物はどこから来るの?日本の他にはどこから?

答え

世界中の動物園からきます。旭山動物園では、アメリカからアムールトラ、デンマークからアムールヒョウ、ドイツからユキヒョウ、メキシコからカバを導入したことがあります。


協力・監修:旭川市 旭山動物園

旭川市 旭山動物園
旭川市東旭川町倉沼
TEL. 0166-36-1104
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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