【環農水研だより】肉食で身近な海でも見られる魚「キジハタ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
大阪
動物園だより
2024.06.03

【環農水研だより】肉食で身近な海でも見られる魚「キジハタ」

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今月のどうぶつ:キジハタ

学名:Epinephelus akaara
英名:Redspotted grouper
スズキ目 ハタ科
生息地:青森以南から中国、台湾までの沿岸

トゲが特徴的なキジハタの赤ちゃん(約5㎜)

肉食で身近な海でも見られる魚

大阪で「あこう」と呼ばれるキジハタはクエと同じハタ類で、瀬戸内海や日本海にたくさん生息しています。

本来は岩場にいますが、コンクリートの人工護岸にもいます。このため大阪府の埋立地周辺でも見られ、身近にいる魚といえます。

肉食魚でエビやカニ、魚を食べますが、冷たいのは苦手で冬場はじっとしています。寿命は30年以上、最大で全長60㎝以上になります。

キジハタの親魚

各地で行われる稚魚の生産と放流

キジハタは、小さいときはメス、全長30~40㎝に成長するとオスに変わります。オスはなわばりにメスを呼び込んで卵を産ませるのですが、小さい時はメスとして卵を産み、成長したらオスとしてなわばりにメスを集めることで、子孫をたくさん残すことができるのです。

卵は直径約0.7㎜で、約1日で生まれます。生まれた直後の赤ちゃんには特徴的な3本のトゲが見られ、1カ月は海にただよって生活します。全長約2㎝に成長すると親と同じ形の稚魚と呼ばれるようになり、海底での生活を始めます。

おいしくて値段の高い魚であるため、日本各地で稚魚の生産と放流が行われています。大阪府では毎年11万尾を目標に放流を行っており、ほぼ0にまで減っていた漁獲量が約3tまで増えてきています。

放流の様子

かんのうすいけんニュース

調査船「おおさか」

大阪府泉南郡岬町にある水産技術センターでは、毎年7月に「夏休みこども体験・海の教室」を開催しています。海の教室では、小・中学生を対象に、調査船「おおさか」による海洋観測や稚魚放流などの栽培漁業の体験を行います。くわしくはホームページでお知らせします。


写真提供/大阪府立環境農林水産総合研究所

協力・監修/地方独立行政法人 大阪府立環境農林水産総合研究所
〒583-0862 羽曳野市尺度442
TEL:072-979-7070
https://www.knsk-osaka.jp/

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