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今月のどうぶつ:キジハタ
学名:Epinephelus akaara
英名:Redspotted grouper
スズキ目 ハタ科
生息地:青森以南から中国、台湾までの沿岸
トゲが特徴的なキジハタの赤ちゃん(約5㎜)
肉食で身近な海でも見られる魚
大阪で「あこう」と呼ばれるキジハタはクエと同じハタ類で、瀬戸内海や日本海にたくさん生息しています。
本来は岩場にいますが、コンクリートの人工護岸にもいます。このため大阪府の埋立地周辺でも見られ、身近にいる魚といえます。
肉食魚でエビやカニ、魚を食べますが、冷たいのは苦手で冬場はじっとしています。寿命は30年以上、最大で全長60㎝以上になります。
キジハタの親魚
各地で行われる稚魚の生産と放流
キジハタは、小さいときはメス、全長30~40㎝に成長するとオスに変わります。オスはなわばりにメスを呼び込んで卵を産ませるのですが、小さい時はメスとして卵を産み、成長したらオスとしてなわばりにメスを集めることで、子孫をたくさん残すことができるのです。
卵は直径約0.7㎜で、約1日で生まれます。生まれた直後の赤ちゃんには特徴的な3本のトゲが見られ、1カ月は海にただよって生活します。全長約2㎝に成長すると親と同じ形の稚魚と呼ばれるようになり、海底での生活を始めます。
おいしくて値段の高い魚であるため、日本各地で稚魚の生産と放流が行われています。大阪府では毎年11万尾を目標に放流を行っており、ほぼ0にまで減っていた漁獲量が約3tまで増えてきています。
放流の様子
かんのうすいけんニュース
調査船「おおさか」
大阪府泉南郡岬町にある水産技術センターでは、毎年7月に「夏休みこども体験・海の教室」を開催しています。海の教室では、小・中学生を対象に、調査船「おおさか」による海洋観測や稚魚放流などの栽培漁業の体験を行います。くわしくはホームページでお知らせします。
写真提供/大阪府立環境農林水産総合研究所
協力・監修/地方独立行政法人 大阪府立環境農林水産総合研究所
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