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2013年から行われている『こども「いきいき」生き物調査』。参加したことがある人も多いんじゃないかな? この調査からいろいろなことが分かってきたよ。くわしく見ていこう!
2023年度の調査結果をふり返ろう
横浜市環境科学研究所が、横浜市立の小学校340校の小学生を対象に、家や学校の近くで見つけた生き物を報告してもらう、『こども「いきいき」生き物調査』。2013年から行っているこの調査は、2023年で11年目、10回目の調査となったよ。
今回、調査対象とした生き物は、ツバメの巣、ハクセキレイ、カブトムシ、カモメの仲間、フキノトウ、ハッカチョウ、ヒキガエル、サワガニ、カマキリの仲間の9種類。これらの生き物を見つけたかどうか、160校、10,061人が回答してくれたよ。
その結果で特に注目したいのが2つ。1つ目がカブトムシだよ。『こども「いきいき」生き物調査』では2年に一度カブトムシの調査を行っていて、2013年以降、カブトムシの市全体の確認率(生き物を見つけた人の割合)が少しずつ減ってきているんだ。今回の確認率は62%と、大きく減少した2021年に比べるとやや増えたけど、2019年以前と比べると少ないよ。また、市西部の確認率が高く、東部の臨海都市部で低い傾向はこれまでと同じだったそうだよ。
近年、なら枯れという木の病気が流行していて、えさとなる樹液が出ている木が増えて、カブトムシが見つけやすかった可能性があるそう。一方、暑い夏にはカブトムシが少ないといわれていることから、猛暑の影響があったかもしれないんだって。これからの変化に注目してね。
カブトムシの調査結果
2013年 : 72% |
2023年 : 62% |
外来鳥の生息範囲が拡大中!?
もう1つ注目したいのが、外来鳥のハッカチョウだよ。この鳥が横浜市内で1976年に初めて見つかってから45年以上が経過し、見られる地域は限られていたものの、2019年から今回にかけての結果では、見かけた範囲が広がっていて、市内での生息範囲が拡大傾向にあるかもしれないんだって。
このように、みんなが調べてくれたことで、生き物の生息情報などいろいろなことが分かってくるんだ。今年も行う予定だから、ぜひ協力してね!
ハッカチョウの調査結果
2019年 : 8% |
2023年 : 11% |
『こども「いきいき」生き物調査』についてもっと知ろう!
Q&Aの形式で『こども「いきいき」生き物調査』への疑問を解決!!
Q 『こども「いきいき」生き物調査』って何だろう?
A 横浜市立小学校の5年生を中心に、1年間に家や学校の近くで見つけた生き物を報告してもらう調査のことだよ。
Q どのような生き物を調査しているの?
A 見分けるのがかんたんで、分布にかたよりがあるものや、増えたり減ったりしそうな生き物から毎年選んでいるよ。
Q 結果はどのようにしてまとめたの?
A 生き物ごと・学校ごとに見つけた割合(確認率)を求め、地図上に色のこさで確認率の高低が分かるように表してあるよ。(※1)
Q なぜ調査するの?
A 横浜市内の生き物の生息情報を広く集めるためと、子どもたちに地域の自然や生き物に関心を高めてもらうためだよ。
(※1)作図には1校あたりの回答数が10人以上の149校のデータを使用し、GISソフトを用いたKriging法により、空間補間を行いました。
2023年の調査結果から
こんなことが分かったよ!!
これまでの調査結果をふまえ、2023年度の『こども「いきいき」生き物調査』の結果から分かってきたことを見ていこう!
●色の濃淡は、小学校ごとの確認率(生き物を見つけた人の割合)を元に統計的に計算、作図したものです。一部のふ頭などは解析対象外としました。
●数字(%)は市全体の確認率を示しています。
ツバメの巣 70%
都筑区は毎年少ないよ。
カモメの仲間 34%
東部臨海部に多いよ。
ハクセキレイ 33%
今回は北部で少なく、南部で多かったよ。
ヒキガエル 27%
減ったままもどらないよ。
フキノトウ 32%
実物を見たことがある人は少ないかも!?
カマキリの仲間 78%
市内には6種類のカマキリがいるよ。
サワガニ 25%
金沢区や保土ケ谷区で多く見られているよ。
横浜市内で見られる生き物を中心に86種類を紹介しているよ!
ハンドブックを持って、横浜の自然を満喫しよう!
よこはまのいきものハンドブック
購入できる場所:市政刊行物・グッズ販売コーナー(横浜市庁舎3階)、ズーラシアのギフトショップ
価格:500円(税込)
協力 : 横浜市環境科学研究所
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。