目次 [非表示]
私たちが暮らす北海道には、たくさんのエゾシカが生息しています。近年、増え過ぎたエゾシカが市街地に現れ、深刻な問題を引き起こしています。エゾシカと共存していくためにはどうしたらよいか、考えてみましょう。
北海道に推定67万頭! なぜエゾシカが 増えているの?
近年、市街地に出てきてしまうエゾシカが増えています。市街地に出没するエゾシカは「アーバンディア」と呼ばれ、農業被害や交通事故など、さまざまな問題を引き起こしています。
なぜ、エゾシカは本来の生息地ではない市街地に、現れるようになったのでしょうか。その原因の1つが、狩猟者が減り、捕獲数が減ってしまったことです。エゾシカのメスは1才を過ぎると毎年1頭の子どもを産みます。令和2年度の推定生息数は67万頭にもなり、人がエゾシカを捕獲し、数を調整しないと、どんどん数が増えていってしまうのです。
市街地に現れる アーバンディアの問題
エゾシカは、主に北海道の東部に生息していましたが、生息数が増えるにつれて、人が多く住む西部や南部にまで生息域を広げています。その結果、表1のような深刻な問題が起きています。
【表1】エゾシカによる問題
もしエゾシカを 見かけたら?
エゾシカは体が大きく、オスで約150㎏にもなる個体もいます。また、するどくとがった角はとても危険です。しかし、基本的には臆病な性格で、人をおそうことはありません。ただし興奮すると暴れることもあるので、エゾシカの特徴や見つけたときの対応方法について、表2で見てみましょう。
【表2】エゾシカの特徴と対応方法を知ろう!
エゾシカの特徴
- 群れで移動し、一列になって歩くことが多い
- おどろくと立ち止まり、にげないことがある
- 追いつめられると予測できない行動をする
- 夜間にはライトの光が反射して目が光る
- 舗装道路ではひづめがすべるため、うまく走れない。転倒することもある
よく出没する場所
- 緑地、防風林、河川等と道路との交差場所
よく出没する時間
- 夕方
見つけたときの対応
【車に乗っているとき】
- 姿や光る目を見たら、後続車に注意してスピードを落とす
- 何頭も連続して飛び出す、一度通り過ぎてからもどって来ることなどがあるため、1頭が通り過ぎても油断しない
【市街地】
- 近づかない。特に角のあるオスは危険!
- おどかしたり、犬などを近づけたりしない
- 追いかけない、取り囲まない、追いつめない
大切な命を 有効に活用しよう
捕獲されたエゾシカの一部は、食肉や革製品などに加工して、有効に活用しています。道内にはエゾシカを衛生的に処理するための認証施設が16カ所あり、安全・安心なエゾシカ肉を食べることができます。
エゾシカ肉は、高タンパク、低カロリーで、鉄分が豊富です。最近はエゾシカ料理を味わえるお店や、エゾシカ肉を販売しているお店が増え、給食にエゾシカ肉を取り入れている学校もあります。機会があれば、みなさんもぜひ味わってみてください。
また、エゾシカの角や革を使った商品も多く作られています。大切な命であり、北海道の山のめぐみであるエゾシカに感謝しながら、大切に活用していきましょう。
エゾシカ肉をおいしく食べよう!
北海道では、たくさんの人にエゾシカ肉を味わってもらえるよう活動をしています。「シカの日」のHPでは、エゾシカ料理を食べられる飲食店や、エゾシカ肉を買えるお店を紹介しています!
毎月 第4火曜日は シカの日!!
コック帽をかぶった 「おいシカ」が目印!
>>> くわしくはこちらから
シカモモ肉とネギのガーリック甘辛いため
材料(2人分)
- シカモモ肉 ・・・・・200g
- 長ネギ ・・・・・・・1/2本
- 小ネギ ・・・・・・・1/2束
- ニンニク ・・・・・・1片
- [A]塩 ・・・・・・・・少々
- [A]コショウ ・・・・・少々
- [A]赤ワイン ・・・・・適量
- 片栗粉 ・・・・・・・適量
- ゴマ油 ・・・・・・・適量
- 赤唐辛子 ・・・・・・適量
- 砂糖 ・・・・・・・・大さじ1
- オイスターソース ・・大さじ1
- 白ゴマ ・・・・・・・大さじ1
作り方
- シカモモ肉は5mmの厚さに切って、[A]で下味を付けて、片栗粉をまぶす。
- 長ネギはななめ切り、小ネギは5cmに切り、ニンニクは薄切りにする。
- フライパンにゴマ油、ニンニク、赤唐辛子を入れて、弱火で香りが出るまで加熱。❶を加えていためる。
- 長ネギ、小ネギを加えて、砂糖、オイスターソースをからませる。最後に白ゴマを加えたら完成!
>>> レシピ動画
レシピを 多数紹介!
監修:北海道環境生活部環境局自然環境課エゾシカ対策係
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。