【旭山動物園だより】北海道に来るわたり鳥「オオワシ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2024.04.09

【旭山動物園だより】北海道に来るわたり鳥「オオワシ」

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旭山動物園の獣医師・佐藤伸高さんが、動物や動物園、自然について紹介するコーナーです。

今月のどうぶつ:オオワシ

タカ目 タカ科
【生息地】 ロシア東部、北海道

旭山動物園では、オス2羽と メス4羽を飼育しています。

北海道に来るわたり鳥

オオワシは、日本最大のワシの仲間で、羽を開くと2mをこえます。くちばしと足はあざやかな黄色です。冬になると北海道にやって来て、春になるとロシア東部にわたり、繁殖をします。野生では魚やカモなどをつかまえて食べる他、シカなどの死体を食べます。

なかなか見られないめずらしい鳥ですが、ワカサギつりをする湖へ行くと見ることができます。つりのおこぼれをねらって湖のそばの木に集まるので、「ワシの生る木」とも呼ばれ、1本の木に10羽ものオオワシやオジロワシを見ることができます。

旭山動物園では6羽のオオワシを飼育しており、「ギャッギャッギャ」と遠くまで聞こえる大きな声で鳴きます。えさはホッケと馬肉です。ホッケは丸のみすることもありますが、大きな肉は足でおさえつけてからクチバシで引きちぎって小さくして食べます。迫力ある姿をぜひ見てください。

春に産卵し、メスが1カ月くらいかけて抱卵します。ふ化したヒナの羽は真っ白でフワフワです。オスは定期的に巣にえさを運び、メスがそのえさを小さくしてヒナにあたえます。ヒナは夏ごろに巣立ちをします。

あざやかな黄色のくちばしと足が特徴


肉を引きちぎって食べます

絶滅のおそれ

現在、オオワシの生息数は4000羽程度で、そのうち1000羽くらいが北海道で越冬するようです。生息数は減少しており、絶滅が心配されています。原因は、繁殖地のロシア沿岸地域の開発による環境の変化や、えさの減少が考えられています。また、北海道では交通事故や列車事故、電線に接触し感電、風車への衝突など私たちヒトとの関わりの中で死亡する事例も報告されています。実は身近な動物であるオオワシをぜひ動物園でご覧ください。


真っ白でフワフワの羽のヒナ

あさひやまニュース

夏季開園は4/27(土)から!

4/8(月)~26(金)は、閉園期間です。夏の開園に向けて、飼育係が全員で毎日準備をします。夏もたくさんの方に動物たちの魅力を知ってもらうためにがんばりますので、4/27(土)からの夏季開園をお楽しみください。

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えます!

質問

ぺんぎんにたたかれたら痛いですか?

答え

めちゃくちゃ痛いです。ペンギンは水中でつばさ(フリッパーと呼びます)を動かすことで、ものすごいスピードで泳ぎます。なので、たたくときもすごい速さでバシバシたたきます。


協力・監修:旭川市 旭山動物園

旭川市 旭山動物園
旭川市東旭川町倉沼
TEL. 0166-36-1104
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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