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今月のどうぶつ:コトクラゲ
学名 : Lyrocteis imperatoris
クシヒラムシ目コトクラゲ科
生息地:沖縄から鹿児島、相模湾などの水深70m以上の海底
採集されることが少なく、なぞが多いコトクラゲ。下はたまにしか見られない触手をのばしている様子。
海底で暮らすクシクラゲの仲間
コトクラゲは、1941年に昭和天皇が相模湾沖で発見した毒を持たない有櫛動物(クシクラゲ)の仲間です。竪琴に似た形をしていることからコトクラゲと名付けられました。幼生時代は櫛板を使って泳ぎ回りますが、成長と共に櫛板が無くなり海底の岩などにくっ付いて暮らすようになります。体の色にはさまざまなバリエーションがあり、黄色の他に、橙、白、白地に赤色の水玉模様などが知られています。
二股に分かれたそれぞれの先端からときどき触手をのばします。触手からはねばねばした物質を出していて海の中の動物プランクトンをつかまえて食べます。当館では触手の根元に魚の切り身などをピンセットで近づけて食べさせています。
触手を出す場所にえさを近づけるとキャッチする
山形の海にもいるかも!?
水深70m以上の深い所にすんでいて、体がとてもやわらかいために採集されることが少なく、研究が進まないなぞが多い生き物です。加茂水族館では、昨年12月に高知県の海で採集することができ、ようやく展示することができました。
生息地の北限は、太平洋側の相模湾辺りまでと考えられていましたが、2022年に新潟県の佐渡と本州の間の海域でも採集されています。もしかすると、山形県の海にもコトクラゲが生息しているかもしれません。
水中ドローンを使って海底からコトクラゲを採取したときの様子
かもすいニュース
海のやっかい者 海洋プラスチック
豪快な高波の冬の庄内海岸。打ち寄せられる海洋ごみがたくさん漂着するのがこの時期です。当館では昨年からクラゲ学習会に加え、海ごみ学習会を開始しました。天気の良い日は、学習会で工作に使う海洋プラスチックをピンセットで拾い集めています。
写真提供:加茂水族館
鶴岡市立加茂水族館
〒997-1206 山形県鶴岡市今泉大久保657-1
TEL 0235-33-3036
https://kamo-kurage.jp
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