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最新版
自然の不思議クイズ
みんな知っている? 自然の中で起きている不思議! エゾリンクのふくりん君が、最近の自然界を調べる研究で 分かったことから、6つのクイズを出すよ。 みんな、どれか分かるかな? 考えてみてね!
Q1
クローバーは、実は虫に食べられにくくなる毒を持つものと、毒の無いものがあるんだ。毒のあるクローバーが多い場所はどこ?
①田舎の道端
②街の中
③どこでも多い
Q2
街にいるバッタやチョウは、最近「〇〇くなった」。どうなった?
①くさくなった
②大きくなった
③強くなった
Q3
鳥たちの歌声(さえずり)で、都会っ子の歌の特徴は?
①音痴
②ロック調
③高音が得意
Q4
植物って、実は超能力を持っているらしい。どんな力を持っている?
①音を感じる
②においをかげる
③声を出せる
Q5
地球温暖化によって絶滅してしまった最初のほ乳類は?
①ブランブルケイメロミス
②ペルシアン
③コンプソグナトゥス
Q6
山と平地にすんでいるニホンジカは、どんなちがいがある?
①頭の良さ
②声のきれいさ
③足の長さ
自然の中には不思議がいっぱい! 自然の中を探検していろいろなものを観察してみると、たくさんの不思議が見つかるかも。何がちがうのか? どうしてちがうのか? 調べたり、考えたり、聞いてみたりしよう! クイズの答えについて、くわしい解説は下を見てね!
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【答え】 Q1:①、Q2:②、Q3:③、Q4:どれも正解、Q5:①、Q6:③
教えてエゾリンク!
「最新版!自然の不思議クイズ」のくわしい解説
クイズは難しかったかな?くわしい解説と読んで、もっと自然の不思議にふれてみよう!
Q1
クローバーは、実は虫に食べられにくくなる毒を持つものと、毒の無いものがあるんだ。毒のあるクローバーが多い場所はどこ?
①田舎の道端
②街の中
③どこでも多い
答え ① 田舎の道端
≪解説≫
幸せを呼ぶという四つ葉のクローバー、みんなは見つけたことがあるかな?日本のクローバーは、正式にはシロツメクサと呼ばれるんだ。幸せを呼ぶというクローバーだけど、食べられるなどして葉っぱが傷付けられたら「シアン化水素」という有毒物質を出すことが知られているよ。ペットのわんこが食べようとしていたら、止めてあげようね。
おもしろいことに、同じシロツメクサなのに毒を出すタイプと出さないタイプがあるんだよ。毒を出すタイプのシロツメクサは、虫などに食べられにくかったり、乾燥にも強かったりするよ。こんな能力を持っていたら無敵だと思うでしょ!?しかしなんと、街では毒がないタイプの方が多くなる進化が起きているんだ。
どうして街では毒を持たない方が良いのだろう?って、不思議に思った人はいるかな?そう思ったキミはすごいかも!今まさに、世界中の研究者が協力をして、そのなぞを解こうと研究しているところなんだ。街と田舎の環境のちがいを想像して、なぜ田舎では毒を持つほうが良いのかについて考えてみよう。そうすると、街ではなぜ毒が無くなるのかについての仮説を思い付くかもしれないよ!
Q2
街にいるバッタやチョウは、最近「〇〇くなった」。どうなった?
①くさくなった
②大きくなった
③強くなった
答え ① 大きくなった
≪解説≫
キミは街に住みたい?それとも自然がいっぱいの田舎に住みたい?
街と田舎を想像したら、環境が全然ちがうよね。街はコンクリートの建物があったり、アスファルトで地面がおおわれていたり、木や草が無かったりするよね。ヒトでも感じる環境のちがいだから、街の環境は小さな生き物に大きな影響をあたえるみたいだよ。例えば、建物が建って草地や木々が少なくなると、それを住みかにしていたり、食べ物としていたり、恋人と出合う場所にしていた虫たちはこまってしまうよね。だから、街では別の草木をちゃんと探すために、いっぱい動かないといけないんだ。バッタやチョウは、体が大きいと羽も大きくなって、いっぱい動けるようになるんだよ。だから、街のバッタやチョウは、体が大きくなる方がたくさん動けて有利になるんだ。すると、大きいタイプがたくさん子孫を残して、街には大きいタイプが多くなるんだよ。
でも、街にいても大きくならないバッタやチョウも探せばいるかもしれない。だって、生き物はみんな同じではなく、いろいろいるから。みんなが全て同じパターンをするなんてありえないんだ。必ずちがうものがいる、それが自然なんだよ。
Q3
鳥たちの歌声(さえずり)で、都会っ子の歌の特徴は?
①音痴
②ロック調
③高音が得意
答え ③ 高音が得意
≪解説≫
3月を過ぎてだんだん暖かくなって来て、春が待ちどおしいよね。春になると、鳥たちはきれいな声で鳴き始めるよ。この鳴き声は、メスへの魅力アピールや縄張りを主張するためのオスの鳴き声で、さえずりと呼ばれるんだ。実は、さえずりは同じ種類の鳥でも、地域によってちがいがあるんだよ。周りの鳥のさえずりを覚えてまねることで、地域の歌がちがってくるので、鳥界の「方言」と呼ばれたりもするんだ。
小鳥たちの中には森だけでなく、都会にすむ種もいるよ。この、森や都会といったすんでいる環境も、さえずりに影響しているんだ。都会では、森に比べて車や電車、工事の音など、いろんな音が聞こえるよね。さえずりは、そのいろんな音に対応して変わるんだ。例えば、ヨーロッパにすむシジュウカラという鳥。都会にすむ鳥は森にすむ鳥に比べて、高い声で歌うことが分かってきたよ。都会の騒音にかき消されないようにするために、周りの音よりも高い声で歌うようになったのではないかと考えられているんだ。
Q4
植物って、実は超能力を持っているらしい。どんな力を持っている?
①音を感じる
②においをかげる
③声を出せる
答え どれも正解
≪解説≫
植物にはシカやクマといった動物のような目や鼻、口、耳がないね。だから、植物は生き物ではないと思う人も多いみたいだけど、植物は動物と同じで、生き物なんだよ。でも、植物は動物とちがって、生まれてからほとんど場所を動けないよね。キミが植物になったところを想像してごらん。生き物だから、 敵がいたり水や食べ物が必要だったりするんだけれど、にげたり探しに出かけたりできないんだ。そんなとき、キミならどうする?「お腹すいたよ」「のどがかわいたよ」「食べられたよ」「つらいよ」「助けて」ってだれかに伝えようとしないかな?
実は植物はちゃ~んとそういうメッセージをだれかに伝えていたり、受け取ったりしているんだよ。植物がにおいを使ったコミュニケーションをしていることはこれまでの研究で分かっていたんだけど、さらに、音も感じることができることも分かってきたんだ。音楽で成長が良くなることもあれば、ロック音楽や街の騒音を聞くと成長が悪くなることもあるんだって。最新の研究では、水が足りなかったり、敵に食べられたりしたら、ちゃんとこまった内容にあわせてちがう音を出していることが分かってきたんだよ。私たち人間には聞こえない音なのが残念だけど、ちょっと親近感がわいてくるよね!
Q5
地球温暖化によって絶滅してしまった最初のほ乳類は?
①ブランブルケイメロミス
② ペルシアン
③コンプソグナトゥス
答え ① ブランブルケイメロミス
≪解説≫
今、世界中で問題になっている地球温暖化。その温暖化で多くの生き物が絶滅したり、絶滅の危機にさらされたりしているんだ。国連の報告書によると、1970年〜2006年の間に地球上の生き物の種の中でおよそ31%が絶滅したんだって。そして2015年には、地球温暖化で絶滅した最初のほ乳類種が国際自然保護連合から発表されたんだ。それはオーストラリアの近くにあるとっても小さい島、ブランブル・ケイという島だけにすんでいたブランブルケイメロミス。ブランブルケイメロミスは体長15㎝ほどのネズミの仲間だよ。
ブランブルケイメロミスのすんでいた島の最大標高は たったの3 m。温暖化によって海水面が高くなって、海水が島に入ってくることによってすむ場所がなくなったり、海水に流されたりしたんだ。このことが原因で絶滅したと考えられているよ。 また、この島ではブランブルケイメロミスだけでなく、海水面が高くなったことで97%もの植物も失われたんだって。植物が無くなったことも、ブランブルケイメロミスが絶滅した原因の1つとも考えられているんだ。
このように温暖化は地球から、今まさに多くの大切な生き物たちをうばっているんだ。生き物の絶滅を増やさないためにも、温暖化への取り組みを考えていきたいね!
Q6
山と平地にすんでいるニホンジカは、どんなちがいがある?
①頭の良さ
②声のきれいさ
③足の長さ
答え ③ 足の長さ
≪解説≫
みんなはニホンジカ、見たことあるかな?
日本には、北海道から沖縄まで広くニホンジカがすんでいるよ。北海道にいるエゾシカもニホンジカの亜種、つまりニホンジカなんだ。日本列島にはたくさんの島があるけど、その中でいくつかの島にはニホンジカがずいぶん昔からすんでいるよ。
そのすんでいる島の環境によって、ニホンジカは形を変えているんだ。その中で、島の地形のちがいによって足の長さがちがうことが分かったよ。例えば、鹿児島県にある種子島と屋久島。種子島にすむシカはスラっとした足を持っているんだけど、屋久島にすむシカは胴長短足だったんだ。
この2つの島の地形のちがい、みんなも標高で色分けしているような地図をながめてみると分かるかもしれない!種子島は平たい地形が多くて、屋久島は山がちな地形をしているよ。平たい地形が多い地域のシカは、少しでも速く走れるように長い足の方が便利だと考えられるけど、山がちな地域のシカは、がけから落ちて死んでしまわないように、体の重心を低くするために足が短くなった方が、生き残っていくのに有利だったから形が変わったと考えられているんだ。みんなも、旅行やテレビなどでいろんな地域のニホンジカを見ることがあったら、みんなのすんでいる地域のニホンジカとどこがちがうか観察してみるとおもしろいかもしれないよ!
監修:EzoLin-K
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。