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今月のどうぶつ:コブヒトデモドキ
学名:Pentaceraster alveolatus (Perrier, 1875)
コブヒトデ科
生息地:紀伊半島以南、西太平洋インド洋の亜熱帯・熱帯域の岩礁・サンゴ礁
コブヒトデモドキは、うでの差しわたしが20㎝ほどになる大型のヒトデです。従来は、屋久島以南に分布するとされており、和歌山県ではごくまれに見つかるめずらしいヒトデでした。でも、10年ほど前から急激に数が増え、現在では普通に見ることができます。白浜水族館では、地元のイセエビ漁のさしあみにかかったものを展示しています。
色やとげは、さまざま
体の色やとげの配置が、個体により大きく異なっていることが知られているコブヒトデモドキ。茶色でとげが大きいものや、青っぽくてとげが短いものが多く見られますが、中間的なものや、黒っぽいものなど個体によりさまざまです。これらがすべて同じ種類なのか、複数の種が混ざっているのか、とても気になりますが、まだ正確には分かっていません。
左:茶色いタイプ、右:青いタイプ
チューブ状の足で歩く
ヒトデの仲間の多くは、うでが五本ある星形をしています。それぞれのうでのお腹側にはみぞがあり、その中にたくさんのチューブ状の足(管足)があります。それらを動かすことで、ヒトデは歩くことができます。管足の内部は、液で満たされていて、その圧力を変えることでのばしたり縮めたりしています。コブヒトデモドキをふくむ多くのヒトデの管足は、先端が吸盤になっており、海底の岩などに張り付いて歩くことができます。水族館では、水槽のガラスに張り付いて歩くことも多いので、その動く様子をぜひ観察してみましょう。
左:腹側、右:管足
京都大学白浜水族館ニュース
企画展「絶滅のおそれのある海の生き物展
〜和歌山県レッドデータブックでひもとく」開催中
絶滅のおそれのある生き物の情報をまとめたレッドデータブックに掲載されている和歌山県の海の生き物について、標本や写真で紹介しています。また、他では見られないような非常にめずらしい生物や、変わった生物の標本も展示中。海洋環境の生物多様性やその保全について、興味を持っていただく機会になればうれしいです。
開催期間:4月7日(日)まで
写真提供/京都大学白浜水族館
協力・監修/京都大学白浜水族館
〒649-2211 和歌山県西牟婁郡白浜町459
TEL 0739-42-3515
https://www.seto.kyoto-u.ac.jp/shirahama_aqua/
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