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市内の半分以上の面積をしめるのに、あまり関心を持たれることがない森林。
でも、森林には大切な役割がたくさんあり、私たちの生活に欠かせないものなんだよ! 今回は、そんな森林についてくわしく見ていこう!
森林はなぜ大切なの?
相模原市は、市域面積の約6割を森林がしめているよ。
森林は私たちの生活に、さまざまな〝豊かさ〟をもたらしてくれているよ。例えば、住宅や燃料、紙などの材料は、私たちが森林を直接利用することで受けられるめぐみといえるね。また、森林は洪水や土砂災害から私たちを守ってくれるだけでなく、CO₂を吸収することによる地球温暖化の防止、おいしい水を安定して提供する働きもあるんだ。さらに、私たちのやすらぎ・休養の場所となり、多くの生き物たちのすみかにもなっているよ。このように、森林がもたらすめぐみは本当に多いんだ。
かつて市内の森林は、建築用材や薪炭などを供給する場所として活用されていたけれど、生活様式などの変化により、現在では、森林の多い津久井地域の人たちでも森林と接する機会は少なくなっているよ。それ以外の人には、森林の存在自体があまり知られておらず、かつ木材資源も使われていないため、身近に感じられていないのが現状だよ。
出典:相模原市「地球にやさしい森林のはたらき」
相模原市が目指す森林と人との関わり方
相模原市では、平成23年3月に市内の森林の将来像や、取り組みの方向性を示した『さがみはら森林ビジョン』を発表したよ。このビジョンでは、市民が市内の森林について「知って」、木材を「使って」、森林が「身近になる」ことで、「いきいきとした人と森林のかかわり」を育み、やがて「いきいきとした森林」という将来像を達成することを目指しているんだ。
みんなには、市内にはたくさんの森林があること、それらの森林は私たちの生活環境を豊かにする上で大切な役割を果たしていることを覚えておいてほしいな。そして、森林づくり活動や交流活動などがあれば、ぜひ参加してね!
私たちの生活を支える“森林の働き“
森林にはどういった役割があるのかな? その一部を見ていくよ。
洪水緩和
雨水がゆっくり時間をかけて土壌中を移動し、河川などに流出するため、大雨の際にも河川の急激な増加がおさえられ、洪水などの水害が起こりにくくなるよ。
林産物の供給
日常生活に欠かせない資源を供給してくれるよ。また、森林資源は肥料や飼料として利用されている他、緑化用材料や工芸用材料としても使われているよ。
生物多様性の保全
高さの異なる樹木や落ち葉、背の低い草など、多様な環境があることで、多種多様な生き物のすみかとなっているよ。
レクリエーション
山岳や湖沼、河川などと一体となって美しい景観を作り出し、さまざまなレジャーやスポーツの場となっているよ。
『さがみはら森林ビジョン』をちょっと深掘り!
「いきいきとした人と森林の関わり」とは?
森林の存在が市民にとって身近なものとなることで、さまざまな関わりが育まれるものと期待されているよ。
- 森林についての情報が豊富にあり、人が森林と関わりやすくなっている
- 次世代の担い手である子どもたちが、森林と共に育まれている
- 森林が、市民みんなの集う場所になっている
- 森林のめぐみであるさまざまな資源が、市民の生活をいろどっている
- 森林産業が市内の経済基盤の一翼をになっている
- 地理的所在や利用状況に応じて、適正な森林の管理が行われている
「いきいきとした森林」って何だろう?
「いきいきとした森林」とは、5つのタイプの森林がバランスよく存在する状態のこと。これら全ての森林において水源かん養機能が高まるとともに、それぞれがちがった形で、私たち人間に恩恵をもたらしてくれることが期待されているんだ。
都市の森林 都市地域の住民のいこいの場となる
里山の森林 田んぼや畑、集落とともに維持・管理される
生産の森林 木質資源の循環的な生産の場となる
共存の森林 多様な生き物のすみかとなり市民の暮らしを守る
奥山の森林 標高が高く、自然度が高い
森林を守る活動に参加してみよう!
相模原市には森林を守るために活動をしている団体がいろいろとあるよ。その一部を紹介するね!
木もれびの森の花と木々を守る会
木もれびの森を散策したり、植生調査をしたり、森まつりを行ったりなど、さまざまな活動をしているよ。
NPO法人 相模原こもれび
間ばつ・下草がり・植林・植生調査などの定例活動の他、クレマチスフェアなどへの参加や啓発活動、各種イベントを開催しているよ。
協力 : 相模原市
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。