【京都市動物園だより】野生のイヌ科で最も原始的な種「ヤブイヌ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
京都
動物園だより
2024.02.13

【京都市動物園だより】野生のイヌ科で最も原始的な種「ヤブイヌ」

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今月のどうぶつ:ヤブイヌ

学名:Speothos venaticus
食肉目 イヌ科
生息地:中米パナマから南米アルゼンチン北部

デンマル:2011年9月生まれ、2014年12月デンマークより来園。現在12才の高齢で(飼育下の平均寿命は約14年)日中ねている時間が増えました。

野生のイヌ科で最も原始的な種

森林や草原、ぬま地にすみ、体長は58~75㎝、体重5~7㎏。ずんぐりとした体型で、長細い体と短い足は、やぶの中や、あなの中を進むのに適しています。やぶの中で敵に出くわすと、前を向いたままバック走でにげることもできるといわれています。また、泳いだり水にもぐったりすることも得意で、指の間には水かきが付いている、とてもめずらしい動物です。

野生では10頭ほどの群れで生活し、小型ほ乳類、鳥類、は虫類、両生類、果実等を食べます。イノシシの仲間やバク等の大きい動物をつかまえて食べることもあります。おしっこでなわばりを示すときは、オスが片足を上げるのに対し、メスは逆立ちをして行います。

指の間に水かきが!

生息数の減少が心配されているよ

ヤブイヌは、メスで生後約10カ月、オスは生後約1年で繁殖できるようになります。妊娠期間は2カ月ほどで、1回に1〜6頭(平均4頭)の子どもを産みます。それでも野生のヤブイヌの数は減っているのです。森林開発による生息域の分断や、飼い犬からの病気の感染等が原因です。

ヤブイヌは分布域が広いため、野生の個体数が正確には分かっていません。そのため、現時点での絶滅危険度は小さいと見る「準絶滅危惧種」に分類されていますが、実際にはもっと大きな危機に直面している可能性もあります。

小さく丸い耳はクマのよう?

きょうとニュース


※ 画像は昨年の様子です

9代目アニマル園長選挙

2024年度、京都市動物園をアピールする「9代目アニマル園長」を、今年も来園者のみなさんの投票によって選出します。実際の選挙で使われる投票箱を設置して行う本格派の選挙です。1人1票、年齢を問わず、だれでも投票できます。ぜひ清き1票を投じに来てくださいね。

【投票期間】2月6日(火)~3月3日(日)


写真提供/京都市動物園

協力・監修/京都市動物園
京都市左京区岡崎法勝寺町岡崎公園内
TEL.075-771-0210
https://www5.city.kyoto.jp/zoo/

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