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きれいになってきた東京の空気。でも、大気の汚染物質がゼロになったわけではなく、私たちの努力次第で、まだまだ改善できそうな所はたくさん! では、何をすれば良いのかな? 東京都が取り組んでいる政策なども見ていくよ!
東京の空気はきれいなの?
日本経済が急成長した高度経済成長にともなって、1950年代の東京では大気汚染が問題視されるようになったよ。
特に、一般家庭にも普及した自動車から出される排出ガスにふくまれる窒素酸化物や浮遊粒子状物質などが問題となり出したんだ。現在では、公害に関する法律や条例が制定されたり、トラックやバスなどのディーゼル車の走行が規制されたりするなどして、東京の大気環境は大幅に改善! 昔に比べると、空気はずいぶんときれいになったよ。
ただ、全ての汚染物質がゼロになったわけではないよ。中でも、削減を進める必要があるのが、PM2.5とOx(光化学オキシダントまたは光化学スモッグ)の共通の発生原因物質の1つであるNOxとVOC。蒸発しやすいVOCは、スプレー製品や接着剤など、さまざまな製品に使われていて、私たちの暮らしの中から、年間1万t以上も大気に放出しているんだ。
大気環境に優しい行動をしよう!
自動車の交通量が増加すると、CO₂がたくさん出てくるので、地球温暖化問題に悪影響をあたえるよ。だからこそ、1人1人が交通手段を工夫することが大切!例えば、
・公共交通機関の利用
・自転車の利用
・混雑時間をさけた自動車利用
などがあげられるよ。
日常でできる対策から挑戦し、大気環境に優しい交通行動をしていこうね!
出典:
>>> 東京都環境局「交通機関の種類とCO2排出量」
>>> 国土交通省「運輸部門における二酸化炭素排出量」
東京都が目指すゼロエミッション・ビークルって何?
東京都では、2030年の都内の乗用車新車販売にしめる“ゼロエミッション・ビークル”の割合を50%まで高めるとの目標をかかげているよ。このゼロエミッション・ビークルって何なのかな?
走行時にCO₂などの排出ガスを出さない電気自動車(EV)や燃料電池自動車(FCV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)をゼロエミッション・ビークル(Zero Emission Vehicle)と呼ぶよ。
東京都内で広がる“自転車シェアリング”
自転車シェアリングとは、一定の地域内に複数配置されたサイクルポート(歩道上などに設置された自転車の貸出・返却を行う無人の駐輪施設)において自由に貸出・返却できる貸し自転車で、借りたサイクルポートとは異なるサイクルポートに返却することができるんだ。また、この自転車シェアリングの利用は、運営する会社によって身長制限などのルールが異なるから、利用する前に確認してね。
おうちの人に伝えてね!
環境に優しい「エコドライブ」をしよう!
「エコドライブ」 とは?
エコドライブとは「環境に配慮した自動車運転」のことだよ。日ごろからできる小さな取組で、環境に対して大きな効果を得ることができるんだ。さらに、燃費向上によるコスト削減や、安全運転による事故防止など、ドライバーのメリットも期待できるよ。
1.自分の燃費をはあくしよう
日々の燃費が分かると、自分のエコドライブ効果が実感できるよ。車に装備されている燃費計、エコドライブナビゲーション、インターネットでの燃費管理などのエコドライブ支援機能を使うと便利だよ。
2.ふんわりアクセル「eスタート」
発進するときは、おだやかにアクセルをふんで発進しよう(最初の5秒で時速20km程度が目安)。優しい発進を心がけるだけで10%程度燃費が改善するよ。
3.車間距離にゆとりをもって、加速・減速の少ない運転
走行中は、一定の速度で走ることを心がけよう。車間距離が短くなると、むだな加速・減速の機会が多くなり、市街地では2%程度、郊外では6%程度も燃費が悪化するよ。
4.減速時は早めにアクセルをはなそう
信号が変わるなど停止することが分かったら、早めにアクセルから足をはなしてね。そうするとエンジンブレーキが作動し、2%程度燃費が改善! また、減速するときや坂道を下るときにもエンジンブレーキの活用を忘れずに!
5.エアコンの使用は適切に
暖房のみ必要なときは、エアコンスイッチをOFFにしてね。例えば、車内の温度設定が外気と同じ25℃であっても、エアコンスイッチをONにしたままだと12%程度燃費が悪化してしまうんだ。
6.むだなアイドリングはやめよう
待ち合わせや荷物の積み下ろしなどによる駐停車の際は、アイドリングはやめようね(※1)。10分間のアイドリング(エアコンOFFの場合)で、130cc程度の燃料を消費してしまうんだ。
(※1)交差点で自らエンジンを止める手動アイドリングストップは、以下の点で安全性に問題があるため注意しましょう(自動アイドリングストップ機能搭載車は問題ありません)。
・手動アイドリングストップ中に何度かブレーキをふむと、ブレーキの効きが悪くなります。
・慣れないと誤動作や発進おくれが生じます。またバッテリーなどの部品寿命の低下によりエンジンが再始動しない場合があります。
・エアバッグなどの安全装置や方向指示器などが作動しないため、先頭車両付近や坂道での手動アイドリングストップはさけましょう。
7.渋滞をさけ、余裕をもって出発しよう
出かける前に、渋滞・交通規制などの道路交通情報や、地図・カーナビなどを活用して、行き先やルートをあらかじめ確認しよう。例えば、1時間のドライブで道に迷い、10分間余計に走行すると、17%程度燃料消費量が増加するよ。
8.タイヤの空気圧から始める点検・整備
タイヤの空気圧が適正値より不足すると、市街地で2%程度、郊外で4%程度燃費が悪化するよ(※2)。
(※2)適正値より50kPa(0.5kg/cm2)不足した場合。
9.不要な荷物は下ろそう
車の燃費は、荷物の重さに大きく影響されるよ。例えば、100kgの荷物をのせて走ると3%程度も燃費が悪化。また、車の燃費は、空気抵抗にも敏感だよ。スキーキャリアなどの外装品は、使用しないときには外してね。
10.走行のさまたげとなる駐車はやめよう
迷惑駐車は、他の車の燃費を悪化させるだけでなく、交通事故の原因にもなってしまうんだ。迷惑駐車の少ない道路では、平均速度が向上し、燃費の悪化を防ぐよ。
協力:東京都
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。