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「緑を守ろう」とか「自然を大切に」とか、よく耳にするけれど、何で守らなければいけないんだろう。どうすれば守れるんだろう。今回は、森を守るために何ができるか考えてみよう。
森はみんなの暮らしに欠かせない
みんなは何で森を守る必要があるか分かるかな。実は森は、人間にとって大切な、とてもたくさんの機能を持っているんだ。木材として使えるだけでなく、水をたくわえてきれいにしたり、土砂くずれを防いだり、二酸化炭素を吸収して空気をきれいに保ったりしてくれているよ。日本の二酸化炭素吸収量の9割以上は森が吸収していて、私たちの暮らしに欠かせないものなんだ。
木を切ることは森を守ることにつながる
では、日本にはどのくらい森があるか知っているかな。日本は、国土の約2/3が森林で、世界でも有数の森林国なんだ。それなら増やさなくていいんじゃない? このまま減らないように自然に任せればいいんじゃない? と思うかもしれないね。でも、日本の森林の約4割は、人が植えて育てた人工林なんだ。人工林は、人が間伐(健康な木を育てるために一部の木を切ること)などの手入れをしなければ、健康な木が育たなくなってしまうんだよ。
今、戦後に作られた多くの人工林が、切って使う時期になっていて、日本の木材を使う必要があるのに、あまり使われていないんだ。人工林は、「切って、使って、植えて、育てる」ことが必要! だから、日本の木材を使うことは、けっして森を減らすことではなくて、森を守ることにつながるんだよ。
国は今、日本の木材を使う意味を知ってもらって、日本の木材を暮らしの中に取り入れることで森を育てていく運動として、「木づかい運動」を行っているよ。
神奈川県でも、「かながわ木づかい運動」として、神奈川の木を守る活動をいろいろしているんだ。みんなも木を使うことの意味を知って、大切な森を守るために何ができるか考えてみてね。
人工林のサイクル
間伐は人工林を育てるために欠かせない仕事!
間伐が行われないと、太陽の光が地面に届かず暗い森林に…。草が生えずに表面の土が流されて根がむき出しになり、土砂くずれが起きやすくなってしまうんだ。木も太く育つことができないよ。
神奈川の森を知って神奈川の木を使おう!
豊かな森を守るために!木材を使うと良いことがいっぱい!
神奈川県は面積の約40%が森林。このうち約40%が人工林で、木材としてよく使われるスギやヒノキなどを育てているよ。
成長した木は木材として使うことができるから、おうちの家具やお庭のプランターなどに使ってみよう。神奈川の木を使うことは、神奈川の森林づくりに参加することにつながるよ。
・木材を使うと森が育つ
上でも紹介しているように、日本は人工林がとても多いんだ。人工林は切るなど手入れをすることで、健全に育つよ。
・木材は人に優しい
断熱性が高く、適度な湿度に保つことができるよ。また紫外線をよく吸収するから、目にも優しいし、木の香りにはリラックス効果もあるよ。
・木材は環境に優しい
木材は、再使用・再利用に加えて、森林から再生産することができる貴重な資源! 木が成長するときに二酸化炭素をたくさんたくわえるから、地球温暖化防止にもつながるんだ。
「使う」以外にも参加する方法はいろいろあるよ!
「かながわ木づかい運動」に参加しよう
まずはここから! 「かながわ木づかい運動」についてよく知ろう。
駅や校舎などを建てかえるときに、神奈川県の木材を使うことが増えているよ。神奈川県の木材を使った建物を見に行ってみよう!
小田急線片瀬江ノ島駅(藤沢市)
自然環境保全センター(厚木市)
ミナカ小田原(小田原市)
「かながわ木づかい運動」について知ってもらうためのイベントが開催されるよ! ワークショップで木工体験をしたり木のジャングルジムやボールプールで遊んだりできるんだ。
いろいろ楽しみながら木材の良さを体験してみよう。
入場料無料
第1回かながわ木づかいフェア
開催日/2月23日(金・祝)~24日(土)10:00~16:30
開催場所/三井アウトレットパーク横浜ベイサイド
監修 : 神奈川県自然環境保全課、森林再生課
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。