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みんながこれからも快適に暮らすために、とても大事な「脱炭素」という言葉。
今回は、脱炭素について学んで、地球を守るためにできることを考えてみよう。
大切っていうけれど…「脱炭素」って何?
「脱炭素」という言葉は、テレビなどで聞いたことがある子も多いかもしれないね。意味は分かるかな。「脱炭素」とは、二酸化炭素をふくめた温室効果ガスの排出量から吸収量を引いて、合計がゼロになっている状況をいうんだ。今、日本だけでなく、たくさんの国が、この「脱炭素」を実現するためにがんばっているよ。
でもなぜ「脱炭素」を実現する必要があるんだろう。最近、世界のいろいろな場所で、干ばつ、洪水などの自然災害が起きていて、日本でも熱中症で運ばれる人が増えたり、豪雨被害が増えたりしているよね。それらは、地球温暖化の影響だといわれているんだ。このまま地球温暖化が進んだら、もっと被害が大きくなってしまうかもしれない。そこで、世界中の国々が話し合って、2050年までに、地球温暖化の主な原因になる温室効果ガスの排出量を最小限におさえる、脱炭素社会を目指すことにしたんだ。
「脱炭素」のために今できることは?
脱炭素社会を実現するためには、温室効果ガスをゼロにする必要があるよ。でも、毎日の生活の中で二酸化炭素が出ることはたくさんあって、例えば電気をつくるときも、ごみを燃やすときも出てしまう。だから今すぐ温室効果ガスをゼロにするのは難しいんだ。そこで、どうしても減らせない分は、森林などに吸収される量を引いてゼロにしようと考えたんだよ。
神奈川県も「かながわ脱炭素ビジョン2050」というのを作って、脱炭素社会を実現するために、いろいろな取り組みをしているよ。みんなにもできることはたくさんあるから、どんなことができるか考えてみてね。
意外なことでも!
何をすると二酸化炭素が発生する?
電気をつくる |
水道水をきれいにする |
ごみを燃やす | 車や船、飛行機を動かす |
エアコンを使う | お湯を使う |
地球温暖化をこのまま放っておいたらどんな影響がある?
このままだと、2100年には、神奈川県の気温は約3.5~6.4℃上がる※といわれているんだ。今の鹿児島県と同じくらいの平均気温になるよ。みんなの生活にどんな影響があるか見てみよう。
※1981年から2000年の平均気温を基準に予測
自然災害
「滝のように降る雨」※が降る回数が今の約2倍、洪水が起きる頻度は約4倍になると予測されているんだ。また、台風が強くなって、太平洋沿岸地域に高波のリスクが増える可能性もあるよ。
※1時間の降水量が50㎜以上になる短時間強雨
食べ物
気温が上がると、お米の品質が落ちたり、収穫量が減ったりすることが予測されているよ。海水の温度も上がっていて、世界中で海の生き物のすむ場所が変化しているんだ。
海水浴(海岸浸食)
海面水位の上昇や強い台風の増加で、日本の砂浜の9割が無くなるかもしれないといわれているよ。海水浴ができなくなるし、波から岸を守る機能も無くなり、高潮・高波被害の危険性が高まってしまうかもしれないんだ。
水道
飲み水の元になる川や湖の水温上昇や渇水が起き、水道の水が減ったり断水が起きやすくなるかもしれないんだ。
生き物
植生※や野生生物の生息場所の変化がすでに起きているよ。
※ある地域に生育する植物の集まり
「かながわ気候変動WEB KIDS」
>>>気候変動についてくわしくはこちら
「かながわ脱炭素ビジョン2050」で未来の脱炭素社会について考えよう!
「かながわ脱炭素ビジョン2050」って何?
神奈川県が、脱炭素社会を実現した未来の街の姿や、そのために今すべきことをまとめたものだよ。
脱炭素社会になった未来をちょっとのぞいてみよう!
家の中は?
- 遠くの家族や友人などとVRやホログラムなどの最新の技術を使って、会話を楽しんでいる
- 買った物と使った物が情報化されて、冷蔵庫の中の食材を使ったレシピが提案される
移動手段は?
- 外出する際は、基本的に自動運転の電気自動車などで移動している
- 街の中心部は、自動車が入れず、自転車や公共交通などでアクセスしている
学校・仕事は?
- オンライン学習が進んでいて、一部の授業は自宅で受けられるようになる
- 会社以外のカフェのような場所でも仕事をしている
これらの未来が実現すると・・・
むだな移動が減ったり、機械化・電化したりすることによって、エネルギー消費量や化石燃料を使う量を減らせるんだ。
脱炭素社会を目指すために今できること
再エネ電力への切りかえ
おうちで使う電力を再エネにかえることを考えてみよう。省エネタイプの家電製品を選ぶのも大切だね。
食生活を見直す
なるべく包装が少ない商品や地域で採れた物を選び、食べ残しはなくそう。
移動手段を考える
なるべく徒歩や自転車、電車・バスを使おう。車は電気自動車を選ぼう。
「かながわ脱炭素ポータルサイト」
>>>脱炭素社会についてくわしくはこちら
監修 : 神奈川県自然環境保全課、脱炭素戦略本部室、環境科学センター
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。