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買い物、食べること、物を使うこと。私たちは毎日、多くの消費をしているよ。1人1人がエシカルな消費をすれば、世界のさまざまな問題を解決することができるんだ。今回はその理由を学びながら、エシカル消費について考えてみよう。
エシカル消費って何だろう?
みんなが食べたり、使ったりしている物は、どこでだれが作ったのだろう? 多くの場合、どうやって作られたのか分からないよね。もし使っている物が、だれかを苦しめたり、自然を破壊したりして作られた物だとしたら、どう思うかな? 例えば、服の原料である綿のほとんどは、開発途上国で生産されていて、綿を育てるために大量の農薬が使われていることもあるよ。生活を支えるために子どもが働いている場合も多く、問題になっているんだ。エシカル消費とは、こうした問題を無くし、人も自然も傷付けず、みんなが笑顔になる買い物をしようというものだよ。
エシカル(ethical)とは、「倫理的・道徳的」という意味で、「エシカル消費」とは人や社会、環境に配慮した物やサービスを選んで消費すること。「消費」には、買い物だけではなく、食べることや使うこともふくまれていて、小学生のみんなも消費者なんだよ。エシカル消費はSDGsにもつながっているんだ。17の目標の内、「12つくる責任 つかう責任」の「つかう責任」と大きく関係している他、貧困や飢餓、気候変動などの目標ともつながっているよ。
消費には社会を変える力がある
「買う」という行動は、作った人や企業を応援することでもあるよ。環境に良い物や人を傷付けない物を選べば、それを作った人や企業は利益を得て、この先も作り続けていくことができるよ。私たちの買う・買わないという行動は、社会を変える力を持っているんだ。
まずは、できることから始めてみよう。普段の買い物で、かわいいな、おいしそうだな、と考えるのと同じように、「どこで作られたのかな?」「環境に優しいかな?」といったエシカルな視点でも考えてみよう。1人1人のエシカル消費が、日本と世界を変えていくよ。
エシカル消費の始め方
エシカル消費には、「これを買わなければいけない」といった決まったルールは無いよ。大切なことは、環境に優しいかな、人を傷付けていないかな、などと考えて物やサービスを選ぶこと。次の視点で考えてみよう。
環境に配慮した消費
- 必要な物を、必要な量だけ買う
- 使い捨ての物より、長く使える物を選ぶ
- 環境ラベルが付いた商品を選び、環境負荷が少ない物の購入を心がける
- 森林、海の環境と水産資源を守りながら作られた製品を選ぶ
人や社会に配慮した消費
- 開発途上国で作られた作物や製品が、適正な価格で継続的に取引されたフェアトレード製品を選ぶ
- 障害のある人が作った製品を買う
- 売り上げの一部が環境保全や子どもの支援・ボランティアに寄付される寄付付き商品を選ぶ
地域に配慮した消費
- 地元で生産された物を地元で消費する
- 自然災害など被災した地域の商品を買う
- 長く使用できる伝統工芸品を使う
「フェアトレード」を知ろう
フェアトレードとは、開発途上国の原料や製品を、適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」のこと。例えば、チョコレートの原料になるカカオ豆の農園では、貧困により、子どもたちが学校に行けず、働かされている問題があるんだ。フェアトレード製品を買うと、生産者は適正な収入を得ることができ、子どもが学校へ行けるなど、問題を改善することができるよ。
参考:(株)東京法規出版「はじめませんか?エシカル消費」
他にもあるよ!
今すぐできるエシカル消費
- マイバッグやマイボトルを使おう
- 給食や家の食事は、残さず食べよう
- 電気や水を大切に使おう
- 買い物をするときは、その生産地や生産国をチェックしよう
- リユース、リサイクルできる製品を選ぼう
エシカル消費のクイズに挑戦しよう!
次の中で、エシカル消費に当てはまるものはどれだろう?
正しいと思うものはどれかな。答えは下にあるよ。
❶着なくなった服をバザーなどに出す
❷スーパーマーケットなどで、たなのおくから食材を取る
❸生活の中でプラスチックの使用を減らす
❹バスなどの公共交通機関より自家用車に多く乗る
❺フェアトレード商品を買う
❻買い物をするときは、レジぶくろをもらう
参考:①消費者庁サステナブルファッション習慣のすすめ、②③消費者庁みんなの未来にエシカル消費、③〜⑥静岡県プラス・エシカル
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答え: ①③⑤
「消費生活展・計量展」を開催
静岡市消費生活センターイメージキャラクター「かいけつ!ハナミン」
11月11日(土)・12日(日)に、静岡市がエシカル消費のイベント「消費生活展・計量展」を開催。会場の青葉シンボルロードでは、クイズラリーやゲームコーナーなど、子どもと大人がいっしょに楽しく学べる企画を予定しているよ。ぜひ、訪れてみてね。
監修:静岡市 生活安全安心課
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