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みんなはSDGsについて知っているかな? 聞いたことはある、なんていう人も多いかもしれないね。
今回は、ちょっと難しそうに思えるSDGsについて学んでいくよ。
SDGsってどういう意味なの?
2015年9月、国際連合(国連)において「国連持続可能な開発サミット」が開催されたよ。そのとき、全会一致で採択したのが、『私たちの世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ』なんだ。ここに定められた、世界を変えるための17の目標が『SDGs』だよ。
SDGsとは「Sustainable Development Goals」の頭文字を集めた言葉で、〝持続可能な開発目標〟と訳されている。なんだか難しいね。では、1つ1つの言葉の意味を見ていこう。サステイナブルが本来持っている意味は、「環境や社会に優しく、将来もずっと使い続けられる」ということ。
2単語目のディベロップメントは〝開発〟という意味で使われているけれど、物ごとが良い形に広がっていくのをイメージしてみてね。最後の単語のゴールズは、サッカーのゴールや50m走のゴールと同じ意味で使われている。
このことから、SDGsとは、〝将来に向けて、地球上で暮らすあらゆる人たちが、より幸せに生活していけるようにと世界中の国が約束した目標〟と考えられるんだ。
身近なことから考え、始めてみよう
下にあるように、世界中で取り組むSDGsは、貧困や飢餓、エネルギー問題、環境対策など、目標がとても壮大。野心的ともいわれているんだ。それゆえ、どうしていいか分からなくなるかもしれないね。自分1人でどうこうできる問題ではない、と思うかもしれない。たしかに、世界中でだれ1人取り残すことなく、2030年までに、これだけたくさんの問題に立ち向かうのは簡単なことではないよね。
でも、スウェーデンに暮らす女子高校生が異常気象に危機感を覚え、気候変動ストライキを1人で実施。その数カ月後には、国際舞台に招かれてスピーチし、世界中で何万人もの学生が同様のストライキを行うように。そう、たった1人の力でも、世界のリーダーに声を届けることができるんだ! みんなも、できることから始めてみよう!
全世界共通!SDGsのアイコンに込められた17の目標
1 貧困をなくそう
次の世代へ引きつぐことがないよう、地球上のあらゆる形の貧困をなくそう。
2 飢餓をゼロに
飢えをなくし、だれもが十分な食料を手に入れられるよう、地球の環境を守りながら、農業を進めよう。
3 すべての人に健康と福祉を
だれもが健康で幸せな生活を送れるようにしよう。
4 質の高い教育をみんなに
だれもが公平に、質の高い教育を受けられ、一生に渡って学習できる機会を広めよう。
5 ジェンダー平等を実現しよう
男女平等を実現しよう。すべての女性と女の子の能力をのばし、可能性を広げよう。
6 安全な水とトイレを世界中に
だれもが安全な水とトイレを利用でき、自分たちの手でずっと管理できるようにしよう。
7 エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
全ての人が、安くて安全で、現代的なエネルギーをずっと利用できるようにしよう。
8 働きがいも経済成長も
安定した経済成長を進め、人間らしく生産的な仕事ができる社会を作ろう。
9 産業と技術革新の基盤を作ろう
インフラを整備し、新しい技術を開発・普及させ、持続可能な産業化を進めよう。
10 人や国の不平等をなくそう
それぞれの国の中、国と国の間、人々の間にある差別、不平等をなくしていこう。
11 住み続けられるまちづくりを
だれもがずっと安全に暮らせて、災害に強い街をつくろう。
12 つくる責任、つかう責任
地球の環境と人々の健康を守れるよう、生産と消費を見直し、責任ある行動をとろう。
13 気候変動に具体的な対策を
気候変動から地球を守るために、今すぐ行動を起こそう。
14 海の豊かさを守ろう
海の資源を守り、大切に使おう。
15 陸の豊かさも守ろう
陸の豊かさを守り、砂漠化を防いで、多様な生物が生きられるように大切に使おう。
16 平和と公正をすべての人に
平和でだれもが受け入れられ、全ての人が法や制度で守られる社会を作ろう。
17 パートナーシップで目標を達成しよう
世界すべての人が、みんなで協力し合い、これらの目標を達成しよう。
SDGs達成のために、私たちにできることは?
壮大な目標のように思えるSDGsだけれど、実は、私たちにもできることはたくさんあるんだ。どんなことができるのかな?
レベル1 自分1人でできること
- 節電を心がけよう! 使っていないときは、完全に電源を切ってね。
- できるだけ包装がシンプルな商品を買おう!
- 紙やプラスチック、アルミをきちんとリサイクルしよう。
- シャワーを使うときは短時間にしよう。
- 窓やドアのすき間をふさいで、エネルギー効率をアップ!
レベル2 家族みんなでできること
- 古い電化製品や電球を省エネ型の物に取り替えよう。
- 生ゴミを堆肥にして、生ゴミの栄養を再利用しよう!
- エアコンの温度を、冬は低め、夏は高めの設定に!
- 食洗機を使う場合は、あらかじめ皿を水洗いしないでね。
- 印刷はできるだけせず、ノートにメモをするなど、紙を節約しよう。
レベル3 家の外でできること
- 買い物には常にマイバッグを持参!
- 大きさや形、色などが規格に合わない“訳あり品”を買おう。
- 紙ナプキンを取り過ぎず、必要な分だけ取るようにしよう。
- 買い物は地元で! 長距離トラックを使う必要がなくなるよ。
- 魚の乱獲や、自然を傷つけない方法で獲られた“サステナブル・シーフード”を買うようにしよう。
何問分かるかな?SDGsにくわしくなれるクイズ!
正しいと思う答えはどれかな?。
Q1 国際連合(国連)が創設されたのはいつ?
(1943年・1945年・1947年)
Q2 国際貧困ラインとは1日あたりの生活費がいくら未満?
(1.5ドル・1.9ドル・2.5ドル)
Q3 2050年に飢えに苦しむ人の数は何人に達すると予想されている?
(10億人・15億人・20億人)
Q4 スラムと呼ばれる貧しい地域に住む人の数は?
(およそ3億人・およそ5億人・およそ10億人)
Q5 毎年、失われている森林の広さは?
(700万ha・1000万ha・1300万ha)
Q6 SDGsのゴールは何年を目標にしている?
(2020年・2030年・2040年)
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【答え】 Q1. 1945年、Q2. 1.9ドル、Q3. 20億人、Q4. およそ10億人、Q5. 1300万ha、Q6. 2030年
参考:日本ユニセフ協会『持続可能な開発目標(SDGs)』
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