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地球環境に優しい暮らしをするためには、どんな「家」に住むのがいいのだろう?長野県が取り組む「信州健康ゼロエネ住宅」を学び、環境に優しい家について考えてみよう。
「信州健康ゼロエネ住宅」って何だろう?
「信州健康ゼロエネ住宅」は、エネルギーをできるだけ使わない、長野の木をたくさん使った木造住宅だよ。長野県の阿部守一知事は、信州健康ゼロエネ住宅を紹介するときに、次のように話しているよ。
人間社会の存続を脅かす地球温暖化を止めるために
あなた自身が快適で健康的な毎日を送るために
次の世代の子どもたちの未来を守るために今、住まいづくりを考えましょう。
信州健康ゼロエネ住宅は、人にも環境にも優しい、持続可能な社会を実現するために考えられた住宅なんだ。
環境に優しくて住む人にとっても快適
でも、どんなところが環境に優しいのだろう?⾧野県のCO₂排出量の内、みんなの家庭から排出するCO₂は約1/4をしめているよ(図1)。冷暖房やお風呂の給湯器、冷蔵庫など、生活する上で私たちはたくさんのエネルギーを利用しているんだ。
信州健康ゼロエネ住宅は、窓やかべをしっかりと断熱していることが特徴。冬は室内の暖かい熱が外に出て行かず、夏は熱が外から入って来ないつくりになっているから、冷暖房などの使用量を減らすことができるよ。さらに、長野県は日照時間が長く(図2)、太陽の光から電気をつくりやすい環境なんだ。太陽光発電などのCO₂を出さない再生可能エネルギーは、地球温暖化を防ぐことにつながるよ。
長野県の木材をたくさん使っていることもポイントだよ。実は、長野県は県土の約8割の面積が森林(図3)。木をきった後に新しい苗木を植えたり整備したりすれば、元気な森林を維持していけるんだ。苗木は大きくなるまでに、CO₂をたくさん吸収してくれるんだよ。また、住む人の健康に良いことも分かっているんだ。部屋と部屋の温度差が小さいため、血圧が安定する他、アレルギー性鼻炎などのアレルギーの症状が出にくいといわれているよ。(※)
長野県での取り組み
長野県では信州健康ゼロエネ住宅を建てるときなどに、その費用の一部を補助する助成金を出しているよ(下ページ)。みんなのおうちで、家の新築やリフォーム、太陽光発電が話題になったときには、この情報をおうちの人に教えてあげよう。
※引用:長野県「信州健康ゼロエネ住宅指針」より
長野県のことをデータで見てみよう
引用:>>>長野県の森林・林業の現状と課題
図2長野県の民有林人工林樹種別森林面積 (出典:長野県林務部「平成29年度民有林の現況」)より
信州健康ゼロエネ住宅の良い所
人にも環境にも優しい住宅には、 どんな良い所があるのかな。くわしく見てみよう。
エネルギー使用量が少ない
・冷暖房などの使用量が減る
・太陽光発電やまきストーブなど再生可能エネルギーを活用
災害時に活躍
・地震が起きても被害を受けにくい(耐震性能が高い)
・停電時にも電気が使える
健康で快適
・血圧の安定 ・ヒートショック防止
・アレルギー症状をおさえる
・体感温度が上がる
豊かな暮らしを実現
・長野県の木材の温もり
・地域とのつながり
・景観との調和
※電気自動車などへの充電および電気自動車などから家庭へ電気の供給ができるシステム
引用:長野県「信州健康ゼロエネ住宅指針」より
保護者の方へ
長野県が取り組む「信州健康ゼロエネ住宅」の支援
「信州健康ゼロエネ住宅」の助成金・補助金には3つの支援があります。くわしくは長野県のホームページをご覧ください。
住宅を新築するとき。助成金額は40万円〜200万円。助成要件は、県産木材を使用することや耐震性能の基準を満たすこと、再生可能エネルギー設備等(太陽光発電システム、木質ペレットストーブ)を設置することなどがある。
1. 住宅を新築するとき。
助成金額は40万円〜200万円。助成要件は、県産木材を使用することや耐震性能の基準を満たすこと、再生可能エネルギー設備等(太陽光発電システム、木質ペレットストーブ)を設置することなどがある。
2. 住宅を改修(リフォーム)するとき。
助成金額は総工費の20%(最大50万円または100万円)。助成要件は、ZEH化リフォーム(住宅部分の断熱改修等)、健康省エネリフォーム(浴室等の断熱改修、すべての窓の断熱改修)などがある。
3. 既存の住宅に太陽光発電設備や蓄電池等を設置するとき。
助成金額は10万円から20万円。くわしい条件などはお近くの地域振興局で確認してください。
監修:佐久地域振興局
環境・廃棄物対策課
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。